登場人物
わたし(語り手の元刑事),南田収一,南田みや子,琴浦
主な舞台
世田谷のS町
作品一言紹介
妻に失恋した男がピストルを口にくわえて、死んだ。その真相とは・・・・・・?
著者(乱歩)による作品解説(ちくま文庫引用)
「産経時事」(今の「サンケイ新聞」の前身)昭和三十二年十月六日より十一月三日までに五回連載。これも主な探偵作家が揃って書くというので、私も書かないわけには行かなかった。カーのトリックを借用している。
この全集の各巻の終りに全作品の目録がつけてあるが、その目録ではこの作を「妻を恋した男」と誤っている。私の最初に渡した目録の原稿が間違っていて、その誤りに、この最後の巻の校訂をするときまで気がつかなかったのである。お詫びします。
※(注1)上のちくま文庫版、乱歩の解説の引用は昭和36〜38年に出版された桃源社版の『江戸川乱歩全集』全十八巻に載せられたものをちくま文庫「江戸川乱歩全短篇 I 」に再録したものである。ゆえに、上の作品解説に見られる《この全集〜》云々のこの全集とは、当然この桃源社の全集のことである。
※※((旧)何でも掲示板No.459松村武さんの記事一部引用)
「カーのトリックを借用している」とあるのも、
前記「謎と魔法の物語」(河出文庫)解題の新保博久氏によれば、「レオナード・
グリッブルの短編『ジェイコブ・ヘイライン事件』が正しい」のだそうです。(なお全文は掲示板を参照ください)