登場人物
冒頭の私,冒頭の私の友だちのK(文中の私),彼,小間使い
主な舞台
特に記載なし
作品一言紹介
Kの友だち「彼」は子ども時分から鏡に異常な興味を持っていた。しかも年を経るにつれて、だんだん病的なほどまでになっていき、「彼」が学校を終え、財産を自由に出来るようになって・・・・・・・・・・・・・最終的に迎えたある悲劇とは・・・・・・・!?。
ネタばれ感想
(ネタばれ感想の「鏡地獄の果てに」です。当然ですが、未読の方は読まない方がいいです。それに他の作品〔「湖畔亭事件」「悪魔の紋章」「押絵と旅する男」にも一部触れているので注意。)
著者(乱歩)による作品解説(ちくま文庫引用)
「大衆文芸」大正十五年十月号に発表。私が小説を書きはじめたころ、白井喬二さんなどの提唱で大衆文学というものが生まれ、二十一日会という作家クラブができ、その機関誌として発行されたのがこの「大衆文芸」であった。同人は五十音順に、国枝史郎、小酒井不木、白井喬二、直木三十五、土師清二、長谷川伸、平山芦江、正木不如丘,本山荻舟,矢田挿雲に私の十一人であった。この雑誌は二十号ほどで廃刊となったが、私は小説は三つしか書いていない。「灰神楽」と「お勢登場」とこの「鏡地獄」である。三篇のうちでは「鏡地獄」が最も好評で、私の代表的短篇の一つに数えられている。そのころ、ある通俗科学雑誌の読者欄に、「球形の内部を鏡にして、その中にはいったら、どんな像が写るでしょうか」という質問があり、私はそれを読んで怖くなり、その怖さを短篇小説に書きあげたのがこの「鏡地獄」である。ジェームス・ハリス君訳による私の英訳短篇集
Japanese Tales of Mystery and Imagination(1956)の中に
The Hell of Mirrors と題して編入されている。