「乱歩の時代にホームレスという言葉はなかったはず」という批判もありますが、乱歩と同じ言葉を使うと、差別用語になってしまうため、著者も苦労したと思う。ただし、「未亡人」や「女中」はそのまま使われています。一部で残酷な描写や、子供には読ませられない場面もありますが、「表現」そのものは規制していないんですね。そのあたりの基準が分かりません。
問題の装幀画ですが、インスタグラムでは「不適切」ということで、絵が削除されたそうです。差別用語だけでなく、「絵」の規制も厳しい今の時代に、よくあんな大胆な本を出版する勇気があったと思う。