登場人物
私,友人の患者,看護婦など
主な舞台
どこかの病院
作品一言紹介
ほんのショート・ショートなので、差し障りのない説明をするのは困難である。とりあえず、あるピアニストの悲劇とも言っておこうか・・・・・・。
著者(乱歩)による作品解説(ちくま文庫引用)
日本語版「ヒッチコック・マガジン」昭和三十五年一月号のために書いたショート・ショートだが、これの原型はずっと古く、小酒井不木博士と合作した「ラムール」という掌篇である。あれをさらに半分くらいに短くして、最後のスリルをもっと強くしたものにすぎない。その原型の「ラムール」は、昭和三年、たしか村松梢風氏の出していた「騒人」という雑誌に寄稿し、それを昭和四年の私の随筆集「悪人志願」と、昭和六,七年の平凡社「江戸川乱歩全集」第九巻の随筆の部に収録している。