白昼夢


登場人物
私,演説者(真柄太郎)など

主な舞台
場末の埃っぽい大通り

作品一言紹介
私は大通りを歩いていた。その中途でそこにゲラゲラ笑う聴衆と演説者を認めたのだが、その演説の内容と取り巻きの聴衆こそが場末の白昼夢であったのだ・・・・・・・・・。

章の名乱舞(参照はちくま文庫)
一から二まで

※(異本たる春陽堂バージョンに於ける異章題)
1から2まで

著者(乱歩)による作品解説(ちくま文庫引用)
「新青年」大正十四年七月号に発表。今のショート・ショートである。そのころ、小酒井不木博士から、水道を出しっぱなしにして、そこへ死体を置いておけば、やがて屍蝋になるという話を聞いたのと、当時、有田ドラッグという薬屋が全盛で、全国に店を持ち、東京にも至るところに同じ形式の店があって、そのショーウインドーに、生々しい蝋細工の皮膚病人形を飾っていた。それと今の屍蝋とを結びつけたものである。発表当時、なかなか好評であった。

※(注)上の「屍蝋」「蝋人形」の蝋の字は本来は旧字体である。
※※(注2)「白昼夢」は初出時は「小品二篇」の(一)、ちなみに(二)は指環

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