登場人物
男,女
主な舞台
K温泉
作品一言紹介
ほぼ会話形式だけで構成されている小説。一人二役の探偵小説的犯罪嗜好的遊戯からあらぬ方へ・・・・・・・・・
著者(乱歩)による作品解説(ちくま文庫引用)
「報知新聞」昭和二十五年三月一日から十二回連載の短篇。同じものを「宝石」六月号にも掲載した。そのころ報知新聞の編集局長となった白石潔君にそそのかされて書いたもの。ほとんど十年振りといってもよいほど久しぶりの小説だったが、新味の模索に成功せず、ただ正当防衛と見せかけた殺人というトリックに僅かに新味があったにすぎない。もっと長く書くことが望ましかったが、結局、短い会話体にしてしまったのも窮余の一策であった。