悪霊物語


登場人物
(第一回の乱歩執筆分)
大江蘭堂,伴天連爺さん(日暮紋三),最上令子

(第二,三回の角田、山風執筆分)
(乱歩分)+キャバレー『赤馬車』の関係者,警察関係者,加賀美敬介,片桐博士,明智小五郎

主な舞台
(第一回の乱歩執筆分のみ)
世田谷の経堂

(第二,三回の角田、山風執筆分)
(乱歩分)+銀座,上野〈谷中三崎町の陀経寺,不忍池〉

作品一言紹介
小説家の大江蘭堂は仕事の関係で人形師の部屋について知る必要に迫られていたので、紹介された怪人形師、伴天連爺さんを訪ねた。そこには恐ろしくも美しい怪人形と美しいモデルがいたのだが・・・・・・、という乱歩の発端編にはじまり、発展編の角田喜久雄がそれに味つけをし、解決編の山田風太郎へとリレーさせていく連作中篇。ラストの山風が角田の警視庁捜査一課長加賀美敬介や乱歩の明智小五郎を登場させるなどお遊び的側面も面白いだろう。
なお、この作品は『講談倶楽部』昭和二十九年九月増刊に一気に掲載されたのが初出である。

章の名乱舞(参照は春陽文庫)
乱歩発端編:【老人形師】【妖美人】
角田発展編:【夜の電話】【苦笑する蘭堂】【消えた死骸】
山風解決編:【二人蘭堂】【恐れながら登場致す】【怪談会の首吊人】【もう一つの悪霊物語】
もしも角田の解決編:【車窓の令子】
もしも乱歩の解決編:【私の付け句】


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