赤い部屋

登場人物
私,T氏,他五人,給仕女など

主な舞台
赤い部屋

作品一言紹介
赤い部屋では奇妙な会合が定期的に開かれていた。その日は日常が退屈で何をやっても満足できないと言うT氏が語り手であった。その話によると、なんと彼はその退屈を紛らわせるために九十九人もの人を殺害せしめたという。その恐怖の身の上話からあらぬ方へ・・・・・・。

著者(乱歩)による作品解説(ちくま文庫引用)
「新青年」大正十四年四月号に発表。六ヶ月連続短篇の一つとして書いたもの。十四年一月増刊に「D坂の殺人事件」二月号に「心理試験」三月号に「黒手組」と本格ものがつづき、次の四月号にこの変格ものを書いたのだが、結局、今いった四篇のうちでは、「赤い部屋」が一番好評だったように思われる。発表当時は「心理試験」が好評だったけれども、のちのちまで人の口の端にのぼったのは「赤い部屋」の方であった。この作はジェームス・ハリス君訳の私の短篇集Japanese Tales Of Mystery and Imagination の中に The Red Chamber と題して編入されている。


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