《乱歩の世界》何でも掲示板
No[520][Subject] 京都オフを終えて 2001/10/09[火]-01:03:31
Ｅ・キング t01-798316.sakai.pop.isao.net
前回の東京ではロクな返信ができなかったので、今回は率先して私がアイナットさんの名代として新規ツリーを立てようと思います。
え〜、１０月８日の京都巡りオフ会にお集まりくだすった私を含め８人の方々、アイナットさん、大江十二階さん、松村武さん、フリークさん、さくら＠桜の牢さん、玉村妙子さん、そしてわざわざ留学先のロシアからご帰国して参加してくださったピアニカさん。もう日付は変わってしまいましたが、本日はありがとうございました。これまでのオフ会とは一風変わった道行が楽しかったです。五条を起点に、大江さんに人知れぬ京都路を導かれる”路地裏の散歩者”（と、私が勝手に命名）の演出は、迷路感覚と猟奇気分旺盛で、どきどきしながら楽ませてもらいました。当初７人と思われていた予定が、六道の辻での突然の玉村さんの待ちうけ参加には、どんな探偵小説ファンも予想だにしない意外な驚きと喜びを味わい、かつてない陽気な道程と相成りましたね。
胎内めぐりのあのなんとも心胆寒からしめる無明の闇の世界の恐ろしさ、心細さ、清水の舞台の絶景、秋の心地よい風とともに涼む茶屋でのひととき、
そして三条での飲み会の例のごとくのはしゃっぎっぷり。乱歩と探偵小説談義に花が咲き、各人のお宝開陳も堪能した後は、いつしか乱歩の話題はどこへやら、女性陣からの恋愛談義となって、皆さんの恋愛観を云々するまでに展開していたのには、これでは「乱歩」ではなく「恋法」の話ではないかい？、とさえ思えるほどでした（笑）。いやしかし、実に今回も楽しかったです。最後に、プーチン大統領のマトリョーシカ人形他、面白いロシア土産を持参くだすったピアニカさん、今回の道程を企画してくださり、懐の大きい所をお見せくださった大江十二階さんのお二人には特に感謝する次第であります。次回もまたお会いする機会がありましたら、ぜひよろしくお付き合いください。そしてまた、今回参加予定を考慮していただきながらも、
事情等で不都合が生じ、不参加と相成りました方々もいてくだすったようで、今回は残念ながら邂逅はできませんでしたが、いずれまたの機会の折にお会いできればよろしいですね。ではこれを以ってでしゃばりの私はひっこみ、後はみなさまの言に委ねようと思います。
Re：[520][Subject] 2001/10/09[火]-01:06:25
アイナット 122154045.ppp.seikyou.ne.jp
あっ、一分差で上に新規で書き込んじゃった（汗）。消して、下に付け足します。
Re：[520][Subject] 本日ありがとうございました 2001/10/09[火]-01:12:14
アイナット 122154045.ppp.seikyou.ne.jp
大江十二階さん、Ｅ・キングさん、さくらさん、フリークさん、松村武さん、ピアニカさん、玉村妙子さん
京都オフ会、お疲れさまでした。
私自身について言うと、結局、終電の一本前でした。その実はいつの間に平日・土日祝のダイヤが同じになっていたので助かりました。実は想定の旧ダイヤでは３０分歩く羽目になる所でした（爆）。
特にピアニカさん、色々面白いものなど・・頂き、ありがとうございます。大江さん、幹事としての効果的な面白い首肯ありがとうございます。キングさんも各種本ありがとうございます。松村さんも「灰色の花粉」ありがとうございます。そして参加者皆々様本日お相手くださいましてありがとうございました。
東京組の皆様、どうぞ無事帰京後、この書き込みをご覧下さい（笑）。
しかしキングさんさすがに詳しく書いておりますね。
Re：[520][Subject] 2001/10/09[火]-01:22:28
アイナット 122154045.ppp.seikyou.ne.jp
Re：[520][Subject] 2001/10/09[火]-12:33:53
ふみ MAIL d251cb-079.tiki.ne.jp
こんにちは。楽しかったみたいですね(^-^) 私も参加したくて大江さんに問い合わせしてたんですけど、夕方からスピッツのコンサートがあったのであきらめてました。でも、、、当日調べたらボーカルのマサムネ氏の急病により公演延期との事！それなら京都オフ行きたかったです〜(;＞_＜;)
Re：[520][Subject] Ｒｅ：京都オフを終えて 2001/10/10[水]-01:08:14
黄光明 MAIL itbs082n062.ppp.infoweb.ne.jp
イヤ〜、何か京都のオフ会は楽しそうでしたねぇ。
私の場合、東京でちょっとドタバタしていたことと、今月は金欠病で予算があまり無かった事が相重なって、京都はちょっと遠いなぁと今回の参加は見送らせて頂きました。
しかし考えてみたら、みんなハンドルネームを使ってお互い素性を隠しているのだから素顔で参加するのはどーもなぁって感じもしないでもありません。ここはやはり怪人二十面相の如く変装でもして行った方がいいのかなぁと思ったりなんかしちゃったりなんかしちゃって・・・・広川太一郎みたいだなぁハハハハ・・・・
しかしただ変装するのも面白くないから、いっそ女装でもしてみようかな？
Re：[520][Subject] 2001/10/10[水]-01:24:57
大江十二階 MAIL sakai-ppp-210-172-177-47.interq.or.jp
皆さん、京都オフ会、お疲れさまでした。（ふみさん、お会いできずに残念でした。黄光明さん、お会いしたかったです。）
ピアニカさんから、ロシアのお土産まで頂いてしまって、本当に楽しいオフ会になりました。
皆さん「六道の辻で迷うなよ」コーナーでは喜んで頂けたようで、下見しただけの甲斐がありました。
特に玉村妙子さんのどんでん返しの名演技が光っておりました。
ところが、あのオフ会には、さらなるどんでん返しが隠されていたのです。
清水寺の胎内巡り、「盲獣さんコーナー」での人間の入れ替わりです。じつは、あの真っ暗闇のなかから出て来た私は、私が雇った役者さんで、私に変装した全くの別人だったんです。
あとから出て来た私は、「あなたも６０分で舞妓さんに」という看板の店で舞妓さんに成りすまし、これ見よがしに皆さんの前を、しゃなりしゃなりと歩いていたのです。（妙に背の高い舞妓さんがいたのに、皆さんお気づきになりませんでしたか）
Re：[520][Subject] 2001/10/10[水]-02:25:49
アイナット 122154078.ppp.seikyou.ne.jp
大江さん、恐るべしトリック。黄さんの女装を越える舞妓さんへの変装とは。完全に騙されていました（爆）
ふみさん、黄さんにも、ぜひ次回のオフ会ではお会いしてみたいです。付け髭とか付けていたら笑いますが。黄金仮面は歓迎致しますよ（謎）
Re：[520][Subject] 2001/10/10[水]-02:50:00
Ｅ・キング t01-798219.sakai.pop.isao.net
ああっ、なんという大トリック！こいつは一本食わせられました。
胎内めぐりと、あの舞妓さん６０分にはそんな伏線があったんですね（爆）。ちゃんとフェアプレイを徹底されているというのに、それに気付けなかった私は、まったくどうしてメイ探偵失格でした。
いまにして思えば、玉村さんは共犯者で、あれこそが恐るべきミスディレクションだったのか。そういえば飲み会では口少なだった、、、
変わり身に気付かせないためかしらん（笑）。いや感服です。
と、驚き一息、オフ会ではお疲れ様でございました。
ご持参くだすった貴重な光文社少年探偵のご拝見のご好意に預かれたのも、ただただ嬉しい以上の言葉の他はありません。
さてさて次回はふみさん、黄さん、両名ともお会いできれば、どれだけ楽しくなることでありますろう。
Re：[520][Subject] 京都オフ 2001/10/10[水]-13:05:38
玉村 妙子 host2.jssa.gr.jp
皆様お疲れ様でした!とりあえず無事に東京に帰り、会社で仕事をしてます。時間がないのでご報告まで・・・
翌日、書き込みます!
Re：[520][Subject] 祇園の鬼・人外境ツアー 2001/10/10[水]-13:15:07
松村武 162.5.221.202.ts.2iij.net
♪玉村さんと逢うたなら
胎内巡りに潜り込み
弥陀の利益を探るべし
六道の辻に迷うなよ♪
参加された皆様、お疲れ様でした。魔界・京都を舞台の「路地裏の散歩者ツアー」、大変楽しかったです。大江さんの素晴らしい演出による祇園・路地裏散策に始まり、六道珍皇寺での驚愕の出会い、清水寺の胎内巡りでは心の中で思わず「怖い、僕、怖い」などと呟いてしまい、そして八坂神社、三条河原町で仕上げの宴会、なぜか途中から「皆さんが恋を語る話」になったりと、息つく暇も無い怒涛のオフ会でしたね。もっとお話したいこともあったのに、アッという間の半日でした。特に幹事の大江さん、ご苦労様でした。まさに名幹事です。あとアイナットさん、コピー有難うございました。
なお僕は、二次会を途中で失礼させていただいた後、三条大橋を北川氏のように「酔ったぞ、酔ったぞ、酔ったぞ…」などと毒グモに噛まれた訳でもないのにフラフラ歩いて、木屋町筋のお姉さん方の誘惑にもめげずに一路、四条河原町を目指し、何とか阪急の最終に間に合いましたとさ。
Re：[520][Subject] RE:京都オフを終えて 2001/10/10[水]-23:43:32
黄光明 MAIL itbs081n045.ppp.infoweb.ne.jp
<Ｅ・キング様＆松村武様>
お二人とも江戸川乱歩氏の小説と言おうか乱歩文学に関してはかなり造詣が深そうで、私みたいに遊び半分で乱歩小説を読んでいた私とは偉い違いです。次回もオフ会の企画がありましたら、是非乱歩談義に花を咲かせ、と言うよりも、いろいろと教わりたいですなぁ。
<ふみ様>
スピッツがお好きなんですか？ちなみに僕はモーニング娘。の安倍なつみが大好きです。でもこの間卒業した中澤裕子もいいなぁ。
こんどオフ会でもしお会い出来たら「探偵七つ道具」の見せ合いでもしましょうか？
<アイナット様>
《ふみさん、黄さんにも、ぜひ次回のオフ会ではお会いしてみたいです。付け髭とか付けていたら笑いますが。黄金仮面は歓迎致しますよ（謎）》
―私もお会いしてみたいです。ただ、私はどこと言って特徴が無く、つまらない男ですよ。
<ピアニカ様>
ロシア帰りだそうですね。ロシア方面のお話も是非伺いたいです。私も出鱈目と言おうか片言のロシア語で勝負してみたいと思います。ところでＰＣで”ロシア”とキーを叩くとなぜかロシア風キリール文字が出てきてしまいます。Что это？(What is this?)
<玉村 妙子様>
実に大胆なハンドルネームですね。「魔術師」の登場人物のように、お美しい方なのでしょうか？是非一度お会いしてみたいものです。
いろいろ書き込んでしまいました。次回のオフ会をやる時は、これは私の個人的希望ですが、一次会は飲んで騒いで盛り上がり、二次会はカラオケボックスがいいなぁ。僕はカラオケ界の怪人二十面相と言われるだけあって歌のレパートリーだけはたくさん持っている。和洋中華ひととおり揃ってます。
今旬であるモーニング娘。の歌やテレサ・テンの歌を中国語で歌ってみたりとか、ポップス、演歌、洋楽など一通り歌い終えた後で、ＭＥＮ’Ｓ ５の「”へーコキ”ましたね」でオチをつけたいと思います。
東京以外の、例えば京都や、他の温泉などへ行って一泊してのオフ会も悪くないですね。ただし「湖畔亭事件」みたいなことはやりっこなしです。
旅先の旅情も加味したオフ会も悪くはないですが、下手をすると江戸川乱歩と言うより西村京太郎風のオフ会になってしまいそうですね。
Re：[520][Subject] 2001/10/11[木]-11:50:13
松村武 162.5.221.202.ts.2iij.net
＞黄光明さん
是非、次回のオフ会にはご出席下さいね。ただ、カラオケというのは、今のメンバーの嗜好を考えると、如何かなあ？とも思いますが・・・。乱歩ゆかりの場所とか乱歩世界を彷彿とさせる所へ行き、宴会では、ひたすら乱歩にまつわる話で盛り上がる、という感じのオフ会が続いていますから・・・。
次回の僕の希望では、乱歩の出生地・名張に行き、町を散策した後、旅館にでも泊まりこんで、夜通し乱歩の話で盛り上がるようなオフ会があったら良いなあ、と思いますね。これなら終電を気にすることもないし、また人数が多ければ、カラオケをしたい人はそっちで盛り上がり、酒を飲みたい人は飲みまくり、じっくり話したい人は乱歩談義で盛り上がれますから。
自分の勝手な希望ばかりで、幹事をしなくて恐縮ですが、どなたか企画してくれないかなあ。名張は東京からは遠隔の地ですが、メイン幹事のお手伝いなら何でも喜んで致しますので。
Re：[520][Subject] 2001/10/11[木]-13:14:57
玉村 妙子 host2.jssa.gr.jp
皆さん、京都オフ会お疲れさまでした。
六道の辻で驚かそうと境内で皆さんをお待ちしている時のドキドキ感はひとしおでした!今思えば、盲獣さんコーナーで数珠の上に人間の腕でも置いといた演出でもすればよかったなぁ・・・と後悔?してます。
＞アイナットさん
やっぱり恋をしないとねっ。でも人形に恋はいけませんよ。
＞大江さん
ご協力ありがとうございました。Ｅ・キングさん命名の「路地裏の散歩者」コーナーに参加できなかったのは非常に残念でした。
＞Ｅ．キングさん
私の右目の下の赤い腫れ物にお気づきになってましたか?あれは特殊メイクだったんですよ（笑）
＞松村さん
名作「孤島の鬼」の暗号文に名前を載せて頂き、感無量です（笑）
名張いいですねぇ。乱歩の誕生日にいいなぁと思っていたんですが・・・。場所的になかなか難しいですねぇ。今月ですし。
＞フリークさん
このオフですっかり京都にはまりそうになりました。松村さんの謎は難問題ですね。
＞さくらさん
まるで東京で飲んでいる気分でしたね。帰りのホームでのバッタリには私がひっかかったと思ってしまいました!
＞ピアニカさん
突然行ってお土産まで頂いて有難うございました!「転がるくらいに○き!」というフレーズ気に入ってしまいました。（あぁ〜使ってみたい!）
私事ですが、翌日雨にあいタクシーを飛び乗り京都駅まで行くと、１万円ではお釣りがないと言わ千円で良いと言われ、あるだけの小銭７円を私\３７３も割引して降りました!
これは清水寺のご利益か?
Re：[520][Subject] 遅くなりましたが・・・ 2001/10/12[金]-23:47:22
ピアニカ＠北海道 210.226.0.149
こんばんは、かなり遅くなってしまいましたがオフ会、お疲れ様でした。
皆さんにお会いできてとても幸せでした。本当に本当に楽しかったです。
次回、お会いする時には、もう少し探小の話題にも詳しくなっていたいと
思います（笑）。
＞大江さん
今回は、幹事ありがとうございました。とても良い企画でした！！
六道の辻、良かったです。本当にありがとうございました。
あぁ、大江さんの秘密をもっともっと探りたい（笑）。
＞アイナットさん
アイナットさんにもお会いお会い出来て、とても嬉しかったです。
今度、お会いしたときも見つめますので覚悟してて下さいね。
あっ、二人でランデブーしても良いですよ（爆）。
＞キングさん
沢山の本をありがとうございました。
本当に本当に感謝です、これからはガンガン読んでいきますので
また色々なお話が出来ると幸いです。
＞松村さん
謎の人物、松村さんにお会い出来て良かったです。
松村さんは、ちょっとイメージと違ったのですよ。
またお会いしたいですね〜、その時は恋愛話ではなくて乱歩や
探小の話題をしますね（笑）。
それにしても、松村さんの書きこみ面白すぎです（笑）。
＞さくらさん
やっとお会い出来ましたねぇ〜、さくらさん（笑）。
これからも濃い話しで盛り上がって行きましょうね、あぁ、さくらさんの
最近の状況を詳しく知りたいです。
東京の方にも遊びに行きたいです、その時はオフ会企画頼みますね！
＞玉村妙子さん
妙子さんの突然の登場、本当に驚きました。
お会い出来て嬉しかったです。
そうですか、転がるほど、○き、この台詞気に入っていただけましたか（笑）。
相変わらず、転がりたい気分です。
＞フリークさん
フリークさんにもついにお会い出来ましたね！！どうでしたか？
私の印象は？フリークさんのイメージはそのままでした。
あの日は、煙草吸いすぎちゃいましたかね（笑）。
色々と相談にのっていただき、ありがとうございます。
女ピアニカ、勝負に出たいと思います。
本当に、皆さんありがとうございました。楽しい時間を過ごせました。
あ〜、実家では現実が待ってます・・・
Re：[520][Subject] 2001/10/13[土]-02:02:31
アイナット 122154037.ppp.seikyou.ne.jp
おっと、ピアニカさんも帰道後忙しい中、レスありがとうございます。
この次の機会も楽しみにしておきますね。
日本にいるという現実には、何とか打ち勝ってください・・・・・・、とりあえず応援しておきます。
Re：[520][Subject] 2001/10/21[日]-05:00:16
フリーク 3533490432r47.freeserve.ne.jp
もう遅すぎて誰もご覧にならないかも知れませんが、アイナットさん、ピアニカさん、十二階さん、さくらさん、キングさん、松村さん、妙子さん、オフ会お疲れ様でした。今回の京都オフによって「乱歩の世界」に出会う事ができて本当に良かったと改めて思った次第です。皆様、再びお会いできる日を楽しみにしております。というわけでご挨拶遅れてしまって本当に申し訳ありませんでした（大反省汗)あぁ、もうあと一つスレが立ったら、このスレも次のページに行ってしまう・・・
No[519][Subject] 黒蜥蜴、再演 2001/10/06[土]-19:43:55
鞠子 L002013.ppp.dion.ne.jp
こんにちは。先日、「美輪明宏音楽会」に行って参りました。
なんでも、来年は三島由紀夫、没後何周年とかで、三島イヤーになりそうです。
再来年、脚本を三島が手掛けた舞台「黒蜥蜴」が再演されるというのを美輪さんが仰っていました。
乱歩の話題にもなりました。
もしかしたら、御存じかもしれませんが、美輪さんが１６歳の時にシャンソン喫茶で歌っていたころ、乱歩に会ったそうです。
その時の会話
美輪少年「明智小五郎ってどんな血をしているの？」
乱歩「炎色だよ。君はどんな血をしているの？」
美輪「虹色です」
乱歩「じゃあ、切ってみようか」
美輪「切ったら、虹色の血がぱーっと吹き出して目を潰してしまいます」
乱歩「君いくつ？」
美輪「１６です」
乱歩「気持ちの悪い子供だな」
すごい出会いだと思います。まさかその頃美輪さんが将来自分が黒蜥蜴役をやるだなんて思ってもいなかっただろうし、原作を読んでも黒蜥蜴役は美輪明宏がぴったりでしょう。
乱歩、三島、美輪の才能の融合作品とでも言いましょうか。数年前にも舞台「黒蜥蜴」を観に行ったのですが、美輪さんがお亡くなりになったらいったい誰が「黒蜥蜴」を継承するのだろう、と考えるくらい素晴らしかったです。
Re：[519][Subject] 黒蜥蜴 2001/10/07[日]-01:39:40
黄光明 MAIL itbs081n025.ppp.infoweb.ne.jp
確かに「黒蜥蜴」は、美輪明宏の専売特許になってしまった感があります。
いろいろな明智探偵を相手に、映画や舞台で繰り返し演じていて、確かに実績があります。ただ、個人的には、黒蜥蜴はやはり女性であってほしいなぁ。今までテレビや映画、あるいは舞台等の実績をみた限りでは、黒蜥蜴は、小川真由美か岩下志麻あたりがいいですね。松坂慶子も黒蜥蜴を演じたことがあるけれど、これはどうなのかまだ見ていないので解りません。
昔の京マチ子も悪くはなかったけれど、今じゃババババすぎますね。
Re：[519][Subject] 2001/10/07[日]-02:25:36
アイナット 122154095.ppp.seikyou.ne.jp
美輪さんの「黒蜥蜴」は未だに未見なので、再演は楽しみになりますね。
しかし美輪少年と乱歩のやり取りは凄すぎますね。
Re：[519][Subject] 2001/10/07[日]-12:07:31
ふみ MAIL d251cb-105.tiki.ne.jp
こんにちは。三輪さんの「黒蜥蜴｣は以前見たことあるのですが、なんと、席が一番後ろの一番端でした(*_*) 次回は前の方とは言わないけれど、もっといい席で見たいなぁ・・・
Re：[519][Subject] 2001/10/07[日]-12:14:06
ふみ MAIL d251cb-105.tiki.ne.jp
あ、漢字↑間違えた。美輪さんね(^-^;
美輪さんといえば、すごく古い話ですが、父が大学時代に通ってた銭湯にいつもいたとの事。まるで女性のようなムードを一人かもしだして目立ってたので、他の客は誰も近くによらなかったらしいです。
Re：[519][Subject] 2001/10/12[金]-13:06:36
玉村 妙子 host2.jssa.gr.jp
＞ふみさん
お父様と三輪様が銭湯で・・・はスッゴイですね!「日本人のへそ」という映画で男装?の三輪様を見たことがあるんですが、今とはまったく違うんですが、眼差しが妙に色っぽいですよ。今ＣＭとかに出ているガクト（字が不明）に通じるものがあります。
オフは残念でしたね。公演中止だったらお会い出来たのにね。
Re：[519][Subject] 2001/10/14[日]-01:00:52
グラニット MAIL t01-84c322.fukuoka.pop.isao.net
初めての書き込みになりますので、この場を借りてご挨拶させていただきます、グラニットと申します。
この会話はこう続いたそうです。
乱歩「かわいくない子供だな」
美輪「ええ、私はかわいいんじゃなくて綺麗なんです」
美輪さんがおっしゃってましたが、さんまさんの番組だったので、ネタかもしれませんけど。
No[518][Subject] 乱歩のユーモア小説 2001/10/06[土]-19:34:21 黄光明 MAIL itbs081n074.ppp.infoweb.ne.jp
怪奇小説作家のイメージが強い江戸川乱歩氏にもいくつかのユーモア小説があります。「怪人二十面相」なんかも、いい年コイたオッサンがやれ宇宙怪人だのふざけた格好をして現れたり、本名が遠藤平吉などと大工のオヤジみたいな名前をしていると言う意味では、ある種ユーモア小説と言えないことも無いが、そうではなくて、ストーリー自体が落語のオチみたいな感じの小説がいくつかあります。
例えば、「接吻」「モノグラム」「算盤が恋を語る話」「二銭銅貨」あたりです。やはり暗号解読がらみの小説にユーモア作品が多いようです。
特に「二銭銅貨」の暗号解読のように、解いたはずの暗号にもう一枚底があったと言うオチは、デビュー作の割には実に見事ですね。
こうして見ると、乱歩の小説にもO.Henry的要素が結構あります。
乱歩は、落語も結構好きで、よく寄席にも行っていたらしいです。
幸せな事に、僕は新宿に住んでいるので、寄席の末広亭には時々行っています。あそこへ行くと何だか江戸時代へタイムスリップしたような錯覚を起こし、その意味では江戸川乱歩的幻想の世界を味わえますな。
No[516][Subject] 日本初の倒叙物探偵小説は？ 2001/10/05[金]-10:36:21 松村武 162.5.221.202.ts.2iij.net
＞アイナットさん
先日の掲示板で、「日本初の倒叙探偵小説は乱歩『心理試験』」とのご指摘を拝見したのですが、ふと妙なことに気付きました。それは、「心理試験」（大正１４年２月）よりも前に乱歩自身が発表した「双生児」（大正１３年１０月）は倒叙形式ではないのか？という疑問です。その根拠は、
・犯人が誰か、最初から分かっている。
・犯人が完全犯罪を計画、実行してゆく描写が書き込まれている。
・ところが、犯人が思いも付かなかった、盲点を突いたエラーにより発覚、逮捕される。
という点です。
もちろん、この作品は全てが終わってしまった後の、犯人の告白という形式で、犯人と探偵との息詰まる心理的な闘争がなく、特に、盲点を突いたエラーが発覚する点の描写が余りにアッサリし過ぎており（探偵の側から、例の件を見破る過程が描かれていないので余計にそう感じますが）、短い枚数もあって、パッとしない出来ではあります。
数ヵ月後に発表された「心理試験」が余りに水際立った冴えを見せた傑作であったため、埋もれてしまった「双生児」ですが、もっと長く書いて、告白体でなく三人称で犯人・探偵双方からの描写を加え、例の件をもう一寸トリッキーに扱えば、倒叙物の傑作になっただろうと思うのですが、如何でしょうか？
Re：[516][Subject] 松村さんへ。 2001/10/05[金]-23:50:34
黄光明 MAIL itbs081n078.ppp.infoweb.ne.jp
「双生児」は、確かに死刑囚の告白と言う形を取っており、「白髪鬼」も同様のパターンを取っています。要するにポーの「黒猫」と同じ手法です。こう言うパターンは、始めから語り手の立場を明らかにしてしまえばある種倒叙物になり得ますが、そうでない場合は結局語り手が犯人だったと言うパターンになるものが多いです。乱歩の小説をいろいろ眺めてみると、結局はその原点がポーに行き着いてしまいますね。やっぱりポーと乱歩は似ているなぁ。
Re：[516][Subject] 2001/10/07[日]-02:22:19
アイナット 122154095.ppp.seikyou.ne.jp
＞双生児
確かに美事に倒叙形式を具備してますね。ただ松村さんの言っておられる点もですし、一方的な過去の犯罪の真相の告白文ということで、これだけでは読者へのヒントが無く、意外性の犯罪小説の様相が強い感じもします。しかし「心理試験」の前段階の制作過程を見るようでやはり面白いものがありますね。
No[515][Subject] 祝、甲賀三郎・誕生日記念 2001/10/05[金]-00:06:03 アイナット 122154084.ppp.seikyou.ne.jp
以前に紹介した黒崎さんなどの「近江探偵文庫」（
こちら ）で、今日、傑作長篇「姿なき怪盗」のサンプルファイルが公開されました。ぜひ一読して、甲賀三郎ファンになりましょう（笑）。冗談抜きにとりあえずダウンロードはお奨めします。
それと正式版の販売は少し延期するとの事です。
Re：[515][Subject] 2001/10/05[金]-00:28:45
アイナット 122154084.ppp.seikyou.ne.jp
それにしても有り難い事ですね。
甲賀三郎といえば、来月には日本図書センターからも全集（底本は湊書房版）も出るようです。にわかに高まる甲賀熱は脈動しはじめているようです。
No[514][Subject] 押絵と旅する男 2001/10/04[木]-20:45:07 黄光明 MAIL itbs081n082.ppp.infoweb.ne.jp
「押絵と旅する男」は、乱歩唯一の幻想小説と言おうか、怪談話です。他にも確かに怪奇味のある作品はありますが、いずれもちゃんとした謎解きや幽霊の正体が実は人間だったと言うオチがありますが、「押絵と旅する男」は、覗きからくりの押絵の中に人間が入ってしまう話で、それこそ種もしかけもない、つまり怪奇幻想小説なのです。この「押絵・・・」は、小泉八雲の怪談「果心居士」に通ずるものがあります。これも絵に描いてある舟が飛び出してくるとかありますし。そう言えば中国の故事「画龍点睛」も、龍の絵に目玉を描き加えたら絵の龍が飛び出したと言う話でしたから、結構このあたりの題材の影響を受けているのかも知れませんね。
あと、押絵に閉じ込められた男と言うことで、乱歩は結構閉じこもる話が好きみたいですね。例えば「お勢登場」でも格太郎がかくれんぼで長持ちに閉じ込められてしまうとか、「人間椅子」では、椅子の中に閉じこもって、椅子に座っている女性を愛撫するとか、「鏡地獄」では、レンズや鏡狂の男が全面鏡張りの球体の部屋に閉じこもって扉の鍵が壊れて出られなくなった話とか、なんかそんなんばっかり書いてますね。それで本人も土蔵に閉じ篭っていたりして・・・・
Re：[514][Subject] 2001/10/05[金]-00:58:32
アイナット 122154084.ppp.seikyou.ne.jp
閉じこもり、は、乱歩の内なる胎内願望のなせる業なんでしょうね。しかし夢久で言う「胎児の夢」を見るとしたら、安全神話の胎内も単なるガラスの幻想に終わりそうです（謎）。
私は、長持ちや椅子や押絵はともかく、球体鏡には入ってみたいですね。でも屋根裏の散歩が一番したいかな、いえ決して覗き趣味では（爆）。、
Re：[514][Subject] アイナットさんへ 2001/10/05[金]-01:18:02
黄光明 MAIL itbs082n050.ppp.infoweb.ne.jp
<私は、長持ちや椅子や押絵はともかく、球体鏡には入ってみたいですね。でも屋根裏の散歩が一番したいかな、いえ決して覗き趣味では（爆）＞
―そうか、屋根裏もあったっけ！イヤ〜、うっかり盲点でした。乱歩のレンズ狂の延長にはやはり覗き趣味が出てくるんでしょうね。球体鏡は、遊園地などのテーマパークに行けば、あるいは経験出来るかも知れません。
Re：[514][Subject] 2001/10/07[日]-02:24:00
無記名 122154095.ppp.seikyou.ne.jp
ちゃちな鏡の迷路などは昔は入った気もするんですが（汗）
Re：[514][Subject] 2001/10/07[日]-02:28:44
アイナット 122154095.ppp.seikyou.ne.jp
No[513][Subject] ドリフの「少年探偵団」 2001/10/04[木]-00:30:40 黄光明 MAIL itbs082n024.ppp.infoweb.ne.jp
ちょっと思い出しましたが、昔、ドリフの「８時だよ！全員集合」の寸劇コントで、いかりやが明智探偵を演じて、あとの４人が少年探偵団を演じていたのがありました。みんなで少年探偵団のテーマソングを陽気に歌って、「♪ぼ、ぼ、僕等は少年探偵団♪」と歌ったところへ加藤茶がチャチャ入れて「一人だけ老人！」なんてやってましたっけ。ギャハハハハ・・・・
しかし、元メンバーだった荒井注は、天知茂の明智探偵シリーズで、少々トボけたキャラながらもわりかし真面目に波越警部を演じていました。
Re：[513][Subject] 2001/10/05[金]-03:19:00
戸倉 sakai-ppp-210-157-18-202.interq.or.jp
いかりや長介さんも、ドラマ「Ｄ坂の殺人事件」で刑事役をやってましたから、ザ・ドリフターズは、江戸川乱歩派、逆にクレイジーキャッツ（ハナ、谷、植木、etc）は、横溝正史派とでも強引に言えますでしょうか。
Re：[513][Subject] 戸倉さんへ 2001/10/06[土]-02:01:08
黄光明 MAIL itbs081n062.ppp.infoweb.ne.jp
<逆にクレイジーキャッツ（ハナ、谷、植木、etc）は、横溝正史派とでも強引に言えますでしょうか>
―お言葉ですが、谷啓は、土曜ワイド劇場の江戸川乱歩「十字路」で、花田警部を演じていました。また、岩下志麻主演の「黒蜥蜴」でも、宝石商岩瀬氏の役を演じていました。だから谷啓は、乱歩派です。
ちなみに片岡鶴太郎は、金田一と牛尾刑事を演じていたので、横溝派で且つ森村派です。
小野寺昭は、演技がクツシタくさいくせに、横溝の金田一、乱歩の明智、西村京太郎の十津川警部と、僕の理想の探偵たちを全て演じているところが癪にさわる。しかもどれも今一似合わないし。
♪戸、戸、戸倉は少年探偵団！♪ってかぁ？
Re：[513][Subject] 2001/10/06[土]-07:26:31
戸倉 sakai-ppp-210-172-177-145.interq.or.jp
Re：[513][Subject] Ｒｅ：がちょ〜〜ん ！！ 青島だ。 2001/10/06[土]-21:42:27
黄光明 MAIL itbs082n052.ppp.infoweb.ne.jp
ナハ、ナハ、ナハハハハハ・・・コマネチ！コマネチ！せんだみつおだぁ！
クツシタくせぇ〜っ！！！！！
Re：[513][Subject] 2001/10/07[日]-02:38:51
戸倉 sakai-device144.interq.or.jp
♪夜ぅの新宿、♪う〜ら通りぃ……
何で唄うねん！ ほんでもって、何で藤圭子の演歌やねん！
Re：[513][Subject] 2001/10/07[日]-12:56:28
戸倉 sakai-ppp-210-157-18-187.interq.or.jp
Re：[513][Subject] 青江美奈だったかな？ 2001/10/07[日]-13:24:04
黄光明 MAIL itbs081n037.ppp.infoweb.ne.jp
八代亜紀だよ。
だけど、江戸川乱歩がテーマなのに、何でこんなふうになっちゃったの？
Re：[513][Subject] 2001/10/08[月]-01:43:41
戸倉 sakai-ppp-210-172-177-116.interq.or.jp
八代亜紀でしたか。ああ、すっきりした。
話を元に戻しまて、私は、谷啓が乱歩ドラマに出ていたことを、うっかりと見落としてました。
小野寺昭の明智は、いまひとつでしたねえ。島田陽子の黒蜥蜴は、全然駄目でしたし……。黒蜥蜴が、どうしてあんな女性になってしまったのかという人間性にスポットを当てて、無理に説明しようとしたのが、大きな間違いだったと思います。
脚本を書いた人は、何を考えているのかと思ってしまいます。
人間を剥製にして何が悪い！！ 理解が出来ないのなら、脚本なんて書くな！ ドラマも作るな！
と、私は声を大にして言いたかったです。その点、三島由紀夫は偉大でした。あっ、ついに空爆が始まったようです。
No[512][Subject] 湖畔亭事件 2001/09/30[日]-12:19:59 黄光明 MAIL itbs081n054.ppp.infoweb.ne.jp
随分昔に読んだので、うろ覚えで恐縮なのですが、「湖畔亭事件」は、確か主人公が温泉宿へ行き、女湯に双眼鏡を仕掛けて覗きを楽しんでいた時に殺人事件を目撃してしまう、たしかこんなストーリーだったあと思います。
（昔ラジオのニッポン放送オリベッティ乱歩読切劇場で放送された「湖畔亭事件」では、ナレーターの長門裕之氏が「お色気１００％」などとイヤらしさ１００％の口調で語っていたのが印象的でしたが。）
しかし、こういう行為自体もう既に犯罪ではないのか？
例えば、女子トイレで殺人事件が起きたとしたらどうだ？
また、この「湖畔亭事件」は、全体的に評価しても、ストーリー的には安っぽいし今一だったような気がする。
乱歩氏お得意のレンズ趣味を強調したかったのだろうが、何か視点が少しずれてしまったような気がする。
だから私は、湖畔亭事件よりも古今亭志ん馬(先代)の方が好きだ！
平和っていいね。ピッ、ピッ！(←このシャレわかる人いるかな？）
Re：[512][Subject] 2001/10/02[火]-02:54:31
アイナット 122154029.ppp.seikyou.ne.jp
「湖畔亭事件」は乱歩最初の完結長篇で、個人的にはレンズ趣味等の乱歩味の出た本格で傑作とも言える面白さだと思います。ぜひ再読して欲しい一品ですね。もっともかくいう私も初読時ではあんまり好きではありませんでしたが。（笑）。
結構こう言うのはありますね。
参考までに再読で＋評価になった長篇。
「パノラマ島」「地獄風景」「盲獣」「湖畔亭」「白髪鬼」「地獄の道化師」「一寸法師」
Re：[512][Subject] 2001/10/02[火]-21:16:24
七四式 spro046n106.ppp.infoweb.ne.jp
あ、わたしも最初に読んだときは四段階のＤランクと評価しましたが、昨年二回目を読むと、なかなか味のある良い小説ではないか、と見直して二ランクアップのＢとなりました。不思議な魅力のある小説だと思います。
ただ乱歩の小説は再読でたいがい評価がアップするような気がします。若い時は理解できない良さがあるのかも知れませんね。
再読で評価がますます下がったのは、｢恐怖王｣ぐらいかな？
Re：[512][Subject] アイナットさん＆七四式さんへ 2001/10/02[火]-23:57:12
黄光明 MAIL itbs081n045.ppp.infoweb.ne.jp
僕が再読していいなぁと思ったのは、「木馬は廻る」ですね。
やはり若い頃読んだときは、怪奇趣味や探偵趣味を乱歩に期待していたので、なんじゃこりゃ？と思いましたが、今読むと、初老の男が年甲斐もなく、少女に淡い恋心を抱く心情が痛く共感出来ていいなぁと思えて来ています。僕もいい年コイて、やれモーニング娘。の安倍なつみがいいなぁとか石川梨華がいいなぁとか言ってますからね。ちなみにメンバーを脱退した福田明日香の母親を、ちょっと訳アリで知り合いです。
普通探偵小説の類は、犯人の正体や謎が明らかになってしまったら再読する気は起きないものですが、乱歩作品は、確かに読めば読むほど味のある作品が多いですね。と言うことは、Poeの作品が文学と評価されているように、日本のPoe乱歩氏の作品もむしろ文学と言うことになるのでしょうか？
海外の小説を翻案したりリライトした作品もいくつかあるので、その意味では、日本の古典を題材にして編集したLafcadio Hearnにも通ずるところがあります。考えて見れば、日本の古典も中国の古典を題材にして引用したり、ある種翻案している作品もあるのだから、乱歩氏を含め、こう言うのが日本文学の形なのかなぁと思ってしまいます。
｢恐怖王｣は、基本的に「陰獣」の焼き直しですね。それに「一寸法師」や「盲獣」の残酷さを加味した作品です。少年物にも「仮面の恐怖王」がありますが、あれは全然違いますね。
Re：[512][Subject] 木馬は廻る 2001/10/03[水]-01:10:05
戸倉 sakai-ppp-210-157-18-149.interq.or.jp
ここはお国を何百里、離れて遠き満洲の、赤い夕日にてらされて……♪
この「戦友」という歌は、誰でもが口ずさめる、ごく当たり前の歌だと思ってましたが、考えてみれば、もう知らない人も居るのかもしれません。「木馬は廻る」は、私も大好きな作品です。若い頃から気に入ってました。
Re：[512][Subject] 2001/10/05[金]-00:40:55
アイナット 122154084.ppp.seikyou.ne.jp
「木馬は廻る」これは今までも正直よく分かったようで分からない味が出ている作品田と思います。
＞黄さん
確かに乱歩ミステリは犯人が分かっても謎以外の物で味がありすぎて、数年に一度は再読せずにはいらない状況に陥りますね。私の乱歩暦８年で、全作品、通読２〜４、５回。これは実に凄い中毒です（笑）。
＞戸倉さん
《ここはお国を何百里、離れて遠き満洲の、赤い夕日にてらされて……》が「戦友」というタイトルだったとは存じませんでした（汗）。たまにテレビなどでも耳にするので節は大体分かりますが。
Re：[512][Subject] アイナットさんへ 2001/10/05[金]-01:31:18
黄光明 MAIL itbs082n050.ppp.infoweb.ne.jp
「木馬は廻る」は、書き始めの頃は、探偵小説にするつもりだったらしいのですが、アイデアに行き詰まり、結局乱歩氏御得意の浅草趣味と木馬館の郷愁をテーマにしただけの、何と言ったらいいのか、ラブストーリーでもないし、文学と言うには中途半端だし、と言うどっちつかずの小説になってしまったみたいです。そう言えば、極めつけの悪女の話「お勢登場」も乱歩氏は、いずれ明智小五郎とお勢を対決させるみたいな事を言っていたのに、結局実現せずでした。ただ、映画「ＲＡＭＰＯ」では、羽田美智子演ずる静子が、お勢そして大河原由美子となり、明智探偵なり乱歩氏と対決するシーンがあります。竹中直人の乱歩も良かったが、彼はどちらかと言うと松本清張に似ている！
No[511][Subject] 怪人と探偵 2001/09/29[土]-13:47:27 黄光明 MAIL itbs082n036.ppp.infoweb.ne.jp
江戸川乱歩の小説には、怪人二十面相、黄金仮面、一寸法師、蜘蛛男等、不気味な怪人が登場するものが多いですが、探偵の方も変人が多く登場します。シャーロック・ホームズに似た正統派名探偵明智小五郎でさえ、凡人の目から見ると奇異と思われるような行動をたびたびしています。そもそも明智探偵のルーツは、大学は出たけれど定職につかずタバコ屋の２階の一間に書物と糞にまみれて暮らしていたある種高等遊民、今で言えばフリーターに近い存在であったわけで、当時の明智はよれよれの着物に穴の空いたクサイ足袋を履いていて、フケだらけのもじゃもじゃの頭を事あるごとにかきむしっていたキャラでした。こう書くと、それは横溝君の金田一耕助のことだろうとツッコまれそうですが、初期の明智はこんなもんです。横溝氏は、金田一は初期の明智小五郎を真似したとハッキリ言っています。しかしメディアの明智探偵は、どれもスーツを着こなした紳士然としたものばかりで、初期の明智探偵のイメージで登場しているものはほとんどありません。
話が横に逸れましたが、他にも奇人探偵乗杉龍平や、老人怪探偵三笠竜介、義足の探偵畔柳博士、セムシの殿村探偵など、探偵自身にも特異なキャラクターを作り出して面白いのですが、なぜか女探偵がいませんね。怪人のジャンルでは黒蜥蜴や北村お勢がいるのに不思議です。勿論、かつての少女助手の明智文代や少女探偵花崎マユミもいるにはいますが、明智探偵のサブ的存在で、女探偵が主役の作品は一つもありません。実に惜しいところです。男の探偵にはこれだけ特異なキャラを持たせている乱歩氏なのに、なぜ女性探偵に目が行かなかったのか不思議です。女探偵と言うこの方面は是非乱歩氏にも開拓してほしかった分野です。そう言えば「少年探偵団」も、読んで字の如く、メンバーも男の子ばっかりで色気がありません。テレビやアニメでの少年探偵団物には、なぜかメンバーにも１人くらい女の子がいたりします。昔日本テレビで放映されていた黒沢浩の「少年探偵団」にもマジョという手品の得意な女の子がいました。他にも小さくてすばしっこいトンボとか、物まねのうまいオウムとかもいましたっけ。原作の少年探偵団でも、ボクシングの名人井上一郎君とかメンバー１の臆病で弱虫の野呂一平君とかいて、この対照的な二人が大の仲良しと言うところが面白かったです。僕なんかはハッキリ言ってノロちゃんタイプですね。
ところで怪人二十面相は、よく小学生の女の子を誘拐したりしていましたが、二十面相はロリコン趣味があったのだろうか？
Re：[511][Subject] 2001/10/03[水]-20:34:44
ふみ MAIL d251cb-077.tiki.ne.jp
こんばんは、黄光明さん。明智もそうですが、ホームズもかなり奇人ですよね〜、コカイン患者ですよ(゜ロ゜)！つかまりますよ〜！
女性探偵が活躍していないのは、はやり当時の女性に対する偏見？も影響してるのでしょうか・・・、その辺りは難しすぎてよくわかりませんが。
ジュビナイルにしても、ほとんど男の子がメインですよねー。まぁ、私は少年探偵団は今でいう「○。○ーズ事務所」と同じ趣味なのではないかと踏んでるんですが(^-^; 明智探偵と小林少年の関係も？ですよね。その辺りも難しすぎてよくわかりませんがｗ
二十面相が誘拐する女の子は、いわゆる良家の「おねぇさま｣ですね。昔から不思議に思ってたんですが、登場する少年達の多くはお金持ちのお坊ちゃんかチンピラの少年。普通の庶民の少年達はなぜかあまり登場しません〜。気になりますが、その辺りは難しすぎてよくわからないかも。。。
そうそう、前に言ってた探偵七つ道具の件ですが、まだ揃えてません〜。小型懐中電灯は万年筆型よりも、最近多いキーホルダー型の方がいいのかなぁと思ったり。防犯ブザーと防犯笛はどちらがいいのかなぁと迷ったり。現代における７つの道具は一体何が必要なんかなって悩み中です。ではまた。
Re：[511][Subject] ふみさんへ。 2001/10/03[水]-21:10:07
黄光明 MAIL itbs081n009.ppp.infoweb.ne.jp
ふみさん、こんばんは。
<女性探偵が活躍していないのは、はやり当時の女性に対する偏見？も影響してるのでしょうか・・・>
―って言うか、まさか女性がそこまでやるとは思わなかったんでしょうね。
今は女性のバス運転士や新幹線運転士もいるし、今度ＪＲ中央線でも女性運転士が誕生するくらいですからね。
しかし、女性運転士よりも怪奇なのが、小林少年が自動車を運転していることです。確か１５歳の少年が何で運転出来るのか？小説では、小林君は、十分に運転の練習をしていたので、車の運転はお手の物ですと書いてあったが、どこでどうやって練習していたのか？しかもその自動車を「アケチ１号」と名づけていたそうで、いくらなんでもそんな車は恥かしくて乗れませんよ。少年探偵団を「○。○ーズ事務所」と関連付けるとは、目の付け所がいいですねぇ。だったら「モーニング娘。」のような少女探偵団もいてほしいなぁ。リーダーは３０近い女性で。そんでもって、チンピラ別働隊とかプッチモニの類いの別ユニットがあったりした方が面白いかも知れない。しょっちゅうメンバーの増減入れ替わりがあったりして面白いし。
明智探偵と小林少年の関係がホモ説とはよく言われていますね。
二十面相が誘拐する女の子も確かに宝石商の娘とか大富豪の子供がほとんどです。少年探偵団員も富豪の子供ばっかりで、まちがっても八百屋のおｓっさんの子供とか、そういうのは出て来ません。その意味では、乱歩の小説は、庶民の視点からはかけ離れた世界だったわけですが、逆に庶民の側からすれば、自分達にはない憧れの世界を提供してくれたからウケたのであって、あまり庶民に近づけてリアルに描いてしまうと却ってシラケられたかも知れません。まあそう描いた方が時にはいい場合もありますが、小説に幻想を求める読者にとっては、リアリズムはあまりありがたくないのでしょうね。リアリズムは諸刃の剣ですね。
<そうそう、前に言ってた探偵七つ道具の件ですが、まだ揃えてません〜。小型懐中電灯は万年筆型よりも、最近多いキーホルダー型の方がいいのかなぁと思ったり。防犯ブザーと防犯笛はどちらがいいのかなぁと迷ったり。現代における７つの道具は一体何が必要なんかなって悩み中です。>
―現代における７つ道具は何かな？プロの現役の探偵に言わせると車だなんていいますが、それは予算や、常に携帯できる携便性に欠けるので、そうした条件を満たす範囲で、且つ少年探偵団的な七つ道具と言えば、まず携帯電話は必須ですね。これがあれば通話やＥメールで通信手段として有効です。地下に閉じ込められたのを携帯電話１本で救いを求めて脱出成功した話は実際にありました。相手先の登録をすればすなわち電話帳や住所録代わりにもなりますし、手帳はいらなくなります。J-Phoneあたりならデジカメ付きの機種もあるので、カメラとしても有効です。但し画素数が５８万くらいだったので、画像の質は極めて悪いし、携帯なだけに大きさもセコイ。また、携帯でのメールは、キー入力が面倒クツシタくさい。もう少しメールをスムーズにやりたいならザウルスかＶｉｓｏｒのようなＰＣ機能搭載型電子手帳を持っていることも必須です。あと、ホイッスル付き磁石も１００円ショップで入手できますし、もうこれだけあれば十分と言えそうです。
No[510][Subject] 乱歩趣味 2001/09/29[土]-00:20:25 黄光明 MAIL itbs083n036.ppp.infoweb.ne.jp
ところで、江戸川乱歩氏は、レンズ狂と言われたように、レンズの世界や鏡の映像に幻想的な物を感じていたようですが、氏が現在も存命していたらば、パソコンだのインターネットなどと言うのは、乱歩氏のそう言った欲望を満たす最高のツールではないでしょうか？殆ど狂喜せんばかりでしょう。
乱歩氏が暗闇の土蔵に閉じこもって蝋燭の光だけで原稿を書いていたと言うエピソードがまことしやかに伝えられていましたが、パソコンがあればますますそうなっていたでしょう。パソコンのＷＯＲＤで原稿を書き、ホームページで画像やアニメを見たりして喜んでいる乱歩氏、何か想像するだけで不気味だなぁ〜。一説には乱歩の土蔵のエピソードはウソだと言われていますが、少なくても「緑衣の鬼」の素人探偵乗杉龍平氏は土蔵で暮らしていました。一人っきりの簡易生活で、自炊と言っても冷肉とパンとサラダと葡萄酒だけで済ませているところなど、境遇が限りなく僕とソックリです。
僕も限りなく土蔵に近い７畳大のワンルームマンションに一人暮らしで、自炊をするのも面倒クツシタ臭いので、コンビニでパンと、今では寄鍋とコーヒー、チーズをかじって何とか生きています。
下世話な話で申し訳ないですが、たまにイメクラへ遊びに行くと、室内全面鏡張りの「鏡の部屋」みたいなのに案内されることもあり、そういう部屋で女の子とくんずほぐれつは幻想的になれますし、まさに「鏡地獄」の主人公の気分をほんの少しだけ味わえますな。
Re：[510][Subject] 2001/09/29[土]-02:06:34
アイナット 122154007.ppp.seikyou.ne.jp
乱歩なら、想像能力＋編集能力で凄いホームページを作りそうですよね。
土蔵はある意味本当ですよね。仕事場ですし、そこに無残絵のコレクションもあるわけですから。しかし陰獣や歯磨き（だっけ？）のＣＭの伝説はウソです（笑）
Re：[510][Subject] 2001/10/03[水]-12:12:14
玉村 妙子 host2.jssa.gr.jp
アイナットさん＞
歯磨きではなくって、確か「目薬」でしたよね。蝋燭の灯りだけの土蔵の書斎で・・・こじ付て「○○目薬」って書かれてしまったと乱歩は書いてましたっけ。
乱歩のＨＰのリンク先に「乱歩の世界」があったりなんかして（笑）
Re：[510][Subject] 2001/10/03[水]-23:55:39
アイナット 122154134.ppp.seikyou.ne.jp
＞玉村さん
そうでした（汗）。目薬でしたね。何かの錯誤に落ち込んでいた模様です。
乱歩にリンクして貰えたら、嬉しすぎて発狂ものでしょうね。。
No[509][Subject] ちょっとした日常日記？ 2001/09/28[金]-21:23:49 ＲＥＤＲＵＭ p27-dn03tagawa.fukuoka.ocn.ne.jp
唐突ですがピアス開けると人生変る！って、言いますよね。
つい先日わたしも「あ・・・京都行こう」とでも思うが如く
開けたんですが、開けた瞬間「ハァッ！！」・・・・痛いだけで
何も変らない・・・当たり前か、すぐに変化が起こるわけも無く
大体ピアスごときで人生左右されてたまるかっ！！
（・・・と、いいつつ今後に期待してたり・・・）
でもピアスを開ける時、何が怖いって穴を開けるという行為よりも
高齢の先生の手の震えのほうが怖かった（ＴＯＴ）
左右位置が違うし・・・やり直すのも怖いのでそのままに。
ずぼらで大雑把なＢ型の人間は自分に対してもそうなのだという
よい見本な私・・・
（いや！全てのＢ型がそうだとは・・・（＾Ｏ＾；）
Re：[509][Subject] ＲＥＤＲＵＭさんへ 2001/09/28[金]-23:55:14
黄光明 MAIL itbs083n036.ppp.infoweb.ne.jp
ピアスはどこに開けたんですか？左右がどうのと言っているところを見るとやっぱり耳ですかね？でもピアスくらいじゃ人生変わらないでしょう。
でもそう言うのはちょっとした変身願望！？
江戸川乱歩氏も変身願望が強かったみたいで、故にだから「怪人二十面相」を生み出したり、「一人二役」だの「百面相役者」等を書いていたのでしょう。「幽霊塔」の野末秋子然り、「猟奇の果」もある種変身願望と言おうか、まぁそう言うことですか？
実は私も夏にショートパンツをバーゲンで数枚買ったのですが、その中にどう間違えたのか、女性用のキュロットが何枚か混じっていて、ヤバイと思って返品しようかとも考えたのですが、穿いてみたら意外に穿き心地が良く、僕の脚線美も強調できていいなぁと思い、気に入ってしまいました。それを穿いて街を歩いて友人に会っても「なんだよ小学生みたいな格好をして。」くらいにしか言われなく、まさか女物のキュロットを穿いている等とは夢にも思っていないようでした。クリーニングに出しても「男性用ショートパンツ」扱いになっていましたし。まぁ僕は童顔で女の子みたいな顔をしていて、体格もどちらかと言うと華奢で女の子っぽいので、そう言う格好をしていても大して違和感が無いことは嬉しいのか嘆かわしいのかよく解りません。しかし少なくても「フンフンバフバフ」の志茂田景樹氏よりは美しいと自負しております。ワッハッハ、二十面相君、僕は女の子にも化けられるんだぜ。この変装比べ、どうやら僕が勝ったようだね。
Re：[509][Subject] 2001/09/29[土]-02:11:18
アイナット 122154007.ppp.seikyou.ne.jp
乱歩に出会って、人生変わる人は多いかも知れませんね。
確かにピアス開ける人の手が麻薬患者のように震えているのは、怖すぎます。同様にそういう歯医者とか医者がいても怖すぎます。散髪屋もしかり、ですね。
Re：[509][Subject] アイナットさんへ 2001/09/29[土]-09:47:25
黄光明 MAIL itbs081n068.ppp.infoweb.ne.jp
<乱歩に出会って、人生変わる人は多いかも知れませんね。
確かにピアス開ける人の手が麻薬患者のように震えているのは、怖すぎます。同様にそういう歯医者とか医者がいても怖すぎます。散髪屋もしかり、ですね。>
―それじゃぁほとんど志村けんの老人コントの世界ですな。
Re：[509][Subject] おおっ！！ 2001/09/30[日]-20:30:47
ＲＥＤＲＵＭ p04-dn03tagawa.fukuoka.ocn.ne.jp
黄光明さん1度お会いして見たいですねぇ〜
もし福岡にお越しになる事があればご一報下さい（＾Ｏ＾）
かわいい女の子（？）は大好きです〜
その時はもちろん女装して・・・
Re：[509][Subject] Re:おおっ！！ 2001/09/30[日]-21:02:04
黄光明 MAIL itbs082n039.ppp.infoweb.ne.jp
ＲＥＤＲＵＭさんへ。
イヤ〜、参ったな。女装まではしませんよ。ただ、このごろ少しばかし中性的な格好にこだわっているまでです。つまり男にも女にも見えるようなスタイルです。
女性には結構いますよね。男物のスーツを着ている女性とか。僕はそういうの見たことがあります。ボタンの位置が明らかに男性物のスーツを着ていました。
ＲＥＤＲＵＭさんは福岡ですか？ちょっと遠いな。逆にＲＥＤＲＵＭさんは東京方面に来ることはないんですかねぇ？
No[508][Subject] ちょっと通信 2001/09/27[木]-23:38:34 アイナット 122154023.ppp.seikyou.ne.jp
今度のオフの参加者へですが、前のオフ会の時も書きましたが、何か「新青年」（Ｔ９〜Ｓ１２＆Ｓ１８〜Ｓ２０）など、私が入手可能な資料の複写がご入り用でしたら、遠慮無くお申し付け下さい。どうせ安いですので。
＞Ｅ・キングさん
横溝正史の「一個のナイフより」は１２月号で存在を確認しました。５ページですね。なお「一個の小刀より」はありませんでした（笑）
Re：[508][Subject] 2001/09/27[木]-23:41:19
アイナット 122154023.ppp.seikyou.ne.jp
しかし考えてみれば、もう後二週間ですね。何か時の経つのが最近早いような気がします。とにかく楽しみですね、
Re：[508][Subject] 2001/09/28[金]-01:02:29
Ｅ・キング t02-79827b.sakai.pop.isao.net
アイナットさん、ご報告感謝です。
しかし、「小刀」は現物では「ナイフ」とカナ表記でしたか。はじめ調べた際には、なんて読むのか、いまいち解りにくかったのですが、これで得心がいきました。ともかく今回もまたご好意に甘えさせてもらいますね。ありがとうございます。
Re：[508][Subject] 2001/10/03[水]-00:12:15
アイナット 122154035.ppp.seikyou.ne.jp
今日見ると、目次では「小刀」、実際は「ナイフ」でした。とりあえずこれも含め作業完了です。
No[507][Subject] あいなっとサンへ 2001/09/26[水]-20:30:28 エケイ信者 MAIL dhcp150207.educ.kumamoto-u.ac.jp
超おひさ〜！あいなっと様、私のこと誰だか分かりますか？こっちはまだまだ日中は暑いです。今回初めてHP見せてもらったよ〜！また今度会いましょう。あと、芥川ばかりじゃなく、今後は少しづつだけど乱歩作品も読むようにします。ではまた・・・
Re：[507][Subject] 2001/09/27[木]-02:18:47
アイナット 122154040.ppp.seikyou.ne.jp
ははは、誰かわかりますぜ。しかし見る所なかったでしょう（笑）
とりあえず、ぜひ乱歩も読んでください。
また今度、福岡ででも。
しかし考えてみるに、大昔になぜか「吸血鬼」を貸した覚えがある・・・・・・・。
No[506][Subject] 2001/09/26[水]-07:00:33 Ｅ・キング t02-79824c.sakai.pop.isao.net
「十字路」を発表した昭和３０年には、乱歩は同年、「影男」を発表しておりますが、この作品が通俗長編最後の作品であったことからも、乱歩が、
以降本格作風への再脱皮を図っていたのは、十分に推測できると思います。
また「十字路」発表の前年には、江戸川乱歩賞を制定したこともあって、
自身規範的立場にいることを強く意識したであろうことも、
スタイルに拘ったという心理は容易に頷けるところでもあります。
ただ、乱歩が同じリアリズムでも松本清張が示したような社会派推理を目指したという意見よりは、これはアイナットさんの意見の方が当を得ておると私も思います。ハードボイルド作風が革新を進め、欧米の１９２０年代の黄金時代と称された時期に代表される純パズラーもまた低迷せざるを得なくなった例を見て、将来的な国内ミステリー文壇の方向性が、昭和２０年代に台頭した本格推理が戦前から継続してきた伝奇性・非現実的閉鎖世界に捉われすぎていた部分から、いよいよ社会性を伴ったリアリズム傾向を求められてきたのを、乱歩の作家的本能（或いは商業的本能か）が敏感に感じ取っていたのは、間違いありません。乱歩の場合はアリバイ物に興味を持たなかったようなので、「点と線」よりは、仁木悦子の「猫は知っていた」のように、日常性を扱いながら、本格の骨格を遵守する作品の方が好ましく思っていたのではないかな、とも考えます。あと”乱歩らしさ”についての私の意見としては、「十字路」に関していえば、メインアイディアが他人のものなのに加えて、乱歩自身意識的に行なったであろうリアリズム混入は、当然乱歩の空想的な部分を封じているのは仕様がないところですよね。「十字路」は純粋な創作というより一種のシナリオ小説、と考えてみるのがいいかもしれません。
論点がずれましたが、花田警部の存在が、そうした新方向を予期した上の、
新たなシリーズキャラクターとしての待機的登場だったのかもしれないと、こう断じてしまうのは、少々穿ちすぎなのかもしれませんが、これに関しては、大いに考察する余地が残されていそうです。
Re：[506][Subject] 2001/09/26[水]-07:04:29
Ｅ・キング t02-79824c.sakai.pop.isao.net
申し訳ございません。
No.505の黄光明さんの主記事へのレスです。
No[505][Subject] 花田警部 2001/09/22[土]-21:29:45 黄光明 MAIL itbs081n050.ppp.infoweb.ne.jp
江戸川乱歩の小説に出てくる探偵と言えば即明智小五郎と出て来ますが、明智探偵以外で乱歩小説の名探偵はと言えば、花田警部でしょう。「月と手袋」「十字路」で活躍します。恒川警部補、中村警部、波越警部など、一見花田警部と似たようなタイプの警部連が登場しますが、彼等が明智探偵の引き立て役で、読者にも簡単に解るような謎が解らなくてボケた感じがするのに対し、花田警部は彼等と違って勘が鋭く、明智探偵なしでも事件を解決しています。もっとも「月と手袋」では背後に明知探偵がいることになっていて、明智探偵の存在をプンプン匂わせていますが。「三角館の恐怖」にも篠警部が登場しますが、彼はこれ一編だけしか登場しないので、二編登場している花田警部が、明智探偵に準する乱歩のレギュラー探偵と言ってもいいでしょう。「月と手袋」も「十字路」も犯人が予めわかっている倒叙形式推理物で、完璧なはずの犯人の完全犯罪計画が、この一見物腰やわらかく、田舎オヤジ風の間抜けそうに見える警部にことごとく見破られると言う、言わばコロンボ刑事や古畑任三郎のハシリみたいなキャラだったんですね。
これは僕の推測と偏見ですが、松本清張以来の社会派リアリズム的推理小説の台頭により、乱歩自身も趣きを変え、社会派推理小説への方向変換を模索していて、そういう小説にふさわしい新しいタイプの名探偵として花田警部を生み出し、シリーズ化しようと目論んでいたのではないのでしょうか？しかし実際には「月と手袋」と「十字路」の二編だけで終わってしまいましたが。しかし、探偵小説の元祖であるＥ・Ａ・Ｐｏｅも、自ら生み出したフランス人探偵Ｃ.Auguste Dupinも、わずか３編の短編しか出ていないにも関わらず、Ｐｏｅの名探偵として、世界の名探偵の一人にリストアップされているのだから、花田警部も明智と並ぶ乱歩小説の名探偵としてリストアップしても良いような気がします。
Re：[505][Subject] 2001/09/24[月]-15:13:29
戸倉 sakai-device142.interq.or.jp
これは、非常に興味深い書き込みだと思います。
松本清張の登場は、探偵小説文壇にとっての一つの分岐点であったわけです。
この頃から探偵小説は、非日常性を徹底的に排除したものが主流になってきたんですね。
＞乱歩自身も趣きを変え、社会派推理小説への方向変換を模索していて、
その結果、生まれたのであろう「十字路」は、あまりにも乱歩らしくない小説でした。
ところが、皮肉にも、この小説は素晴らしく良く出来た傑作品で、乱歩とは切り離した部分で楽しめました。（但し、乱歩のベスト作を選べと言われたら、私はこの作品は絶対に選びません。そこが複雑なところです）
花田警部が「月と手袋」（私は、この小説の生原稿を見たことがあります）の他に、「十字路」にも登場していたことを、私は失念していましたが、新機軸への模索として生み出された人物であったとすれば、この人物は、探偵小説史の一つの鍵となりますね。
ところで、日本初の倒叙形式の探偵小説は、何になるんでしょう？ 江戸川乱歩の「心理試験」になるんでしょうか。これもまた、興味深い事柄だと思います。
Re：[505][Subject] 2001/09/26[水]-01:44:10
アイナット 122154038.ppp.seikyou.ne.jp
＞黄さん、
これは的を射たご意見ですね。
花田警部、確かに超マイナー扱いですね。その地位は確かに明智以外の探偵役としては興味深い物があります。その誕生過程なども面白いですね。ただ、松本清張以来のリアリズムと言うよりは、欧米の純探偵小説の勢力の減退と作風の変化の影響とそれに付随するサスペンス流行、＋戦前の夢を押さえ込んで、クロフツにも似たリアリズム本格探偵小説路線を考えた為ではなかろうかと思います。もっとも、それは乱歩には合わず、「畸形の天女」「月と手袋」「十字路」で断念したようですが。それと、そもそも松本清張の出世作で最初？の社会派推理小説「点と線」は昭和３２年ですからね（乱歩「十字路」は昭和３０年）。
＞戸倉さん
私も「十字路」は乱歩らしさが皆無で、駄作や愚作だから嫌いなのだ、とは違った意味で、好きではありませんし、好きになれそうもありません。どうも「十字路」には、乱歩以外には絶対に書き得ない、表現し得ないという妖力が欠けているような気がします。その半面「月と手袋」は同じ花田警部物でも妖力を感じ取れます。やはり乱歩はいわゆる１＋１＜＝２の合作は出来ない体質ではないかと思います、考え得るに昭和初期乱歩が書けなくなった時期、小酒井不木がアイデアは不木で、執筆は乱歩という合作を提案した時がありましたが、乱歩は断っています。確かに「ラムール」は両者の妖力が混じった面白さですが、「空中紳士」のごときは、戦前に於けるアイデア別物、８割・乱歩執筆では魂が抜けてしまうという良い例ではないかと思います。
倒叙物についてですが、大正本格探偵小説では、「心理試験」が最初ではないかと思います。どうも私では思い浮かばないようです。それに「心理試験」の大正１４年２月以前では、日本にまともな創作本格物自体が、当の乱歩を除くと、「琥珀のパイプ」の甲賀三郎くらいですから、まず「心理試験」で間違いないかと思います。
Re：[505][Subject] 2001/09/26[水]-23:22:44
戸倉真暗 sakai-ppp-210-172-177-135.interq.or.jp
皆さん、色々な意見があって、面白いです。とても良く分かりました。ありがとうございます。
「十字路」でこれだけ盛り上がったのも、珍しいんじゃないでしょうか。
やはり「心理試験」は、日本初の倒叙探偵小説のようですね。偉大なる乱歩！
Re：[505][Subject] 戸倉真暗さんへ 2001/09/28[金]-23:37:10
黄光明 MAIL itbs083n036.ppp.infoweb.ne.jp
<「十字路」でこれだけ盛り上がったのも、珍しいんじゃないでしょうか。>
―巨匠江戸川乱歩氏の小説なら、どれを取ってもそれなりに盛り上がるはずです。例えばこの間の「芋虫」や「陰獣」のように。
Re：[505][Subject] 黄さんへ 2001/09/29[土]-05:49:16
戸倉 sakai-ppp-210-172-177-110.interq.or.jp
全く、その通りですね。
因みに、私の好きなミステリー三大作家は、乱歩と夢野久作と松本清張です。
No[504][Subject] 注：食前、食後３０分以内の方は読まないで下さい! 2001/09/21[金]-09:20:46 玉村 妙子 host2.jssa.gr.jp
私事ですが、昨日３時のおやつに頂きも物のクッキーを食べたんです。「何かヘンな味?!」と２口目を食べクッキーを見ると!
そこには乱歩の作品名と同じものが蠢いているではありませんか!「ぎゃ〜ぁ!!!」
そこで問題です。さてそれは何でしょう?感の良い方なら、もうおわかりですね。
「陰男」や「黄金仮面」「白髪鬼」だったら面白かったのにぃ!
気持ち悪くってスイマセンでした。皆さん賞味期限ギリギリの輸入菓子にはくれぐれもご注意を!
Re：[504][Subject] 2001/09/21[金]-10:21:21
松村武 162.5.221.202.ts.2iij.net
玉村さん、それは災難でしたね。
で、クッキーから出てきたものは一体「何者」だったのでしょう？メーカーの方に何か「恐ろしき錯誤」があったのでしょうか？全くもって「疑惑」です。でも「凶器」や「毒草」でなくて何よりでした（乱歩タイトルで文章書くのは難しい・・・）。
そう言えば、乱歩の作品タイトルで食えるものといったら「石榴」しかないですね。
ひょっとして、クッキーの中から「お勢登場」（・・・登場するか！）
冗談はさておき。もしかして、・・・「指」？
（それじゃホラーそのものです）
Re：[504][Subject] そういう経験ある〜 2001/09/21[金]-11:42:36
ＲＥＤＲＵＭ p21-dn03tagawa.fukuoka.ocn.ne.jp
私もあります！お菓子じゃないけど、スーパーで
買ったポテトサラダにまさに使用済みのカットバンが！！
さすがに食べるのにやめてスーパーに文句言いましたよ！
そしたらすごい量のお惣菜もってお詫びにきました。
その中にまたしてもポテトサラダが！！・・・
本当に詫びるきがあるのか・・・
Re：[504][Subject] 玉村 妙子さんへ 2001/09/21[金]-19:25:27
黄光明 MAIL itbs082n015.ppp.infoweb.ne.jp
玉村 妙子さん、初めまして。黄です。
その蠢いていたのは、単純に考えて「蟲」でしょう。いや、「黒蜥蜴」もありえるかな？
<「陰男」や「黄金仮面」「白髪鬼」だったら面白かったのにぃ！＞
―確かに。黄金仮面の代わりに黄金虫でもいいかな？
だけど、「陰男」じゃなくて「影男」だよ。それとも「陰獣」の間違い？
Re：[504][Subject] 2001/09/21[金]-19:26:08
ふみ MAIL fukuyama-041.tiki.ne.jp
あ、そういう件ならアメリカではPL法が厳しいので訴訟起こせますよー！
たしか、随分以前の話ですが、缶詰の中から蛙が出てきて驚いたので寿命が縮まったーっていう人が、訴訟を弁護士の勧めによって起こして陪審員の判決によって大金を手に入れたっていう事が。。。
前例があれば以降の判決はOKとの事。おそらく訴訟起こせば大金が〜♪（^0^*
Re：[504][Subject] 2001/09/22[土]-00:17:10
アイナット 122154067.ppp.seikyou.ne.jp
意表を衝いて、「芋虫」が蠢いてい・・・・。
しかしどちらにせよ、恐ろしい話です。ちなみに私は一応最近は米とかも良くチェックしていたりします（笑）
Re：[504][Subject] ふみさんへ。 2001/09/23[日]-11:23:21
黄光明 MAIL itbs081n017.ppp.infoweb.ne.jp
<あ、そういう件ならアメリカではPL法が厳しいので訴訟起こせますよー！>
―ふみさん、お久しぶりです。そうですね、アメリカは何でも訴訟の国だから。昔、ファーストフード店で出されたコーヒーが熱くて火傷したと息巻いて訴訟して勝ったおばちゃんがいました。
僕も牛丼屋で食べた牛丼にバンドエイドが入っていたなんてことがありました。もちろん現品交換で、お詫びと言うことでタオルと石鹸をもらいました。あと、これも昔聞いた話ですが、カップヌードルに鼠の糞が入っていた事件もあったそうです。フ〜ン！
ところでふみさん、探偵七つ道具揃えましたか？
たしか、随分以前の話ですが、缶詰の中から蛙が出てきて驚いたので寿命が縮まったーっていう人が、訴訟を弁護士の勧めによって起こして陪審員の判決によって大金を手に入れたっていう事が。。。
前例があれば以降の判決はOKとの事。おそらく訴訟起こせば大金が〜♪（^0^*
Re：[504][Subject] 2001/09/25[火]-13:01:23
玉村 妙子 host2.jssa.gr.jp
松村さん＞
笑わせて頂きました!上手いです!乱歩作品８作入っていましたね。「お勢」だったら握手してしまうかも（笑）
ＲＥＤＲＵＭさん＞
お惣菜を大量には、嫌がらせ状態ですね!しかも「ポテトサラダ」
アイナットさん＞
大変良い心がけですね!結構、お米って出て来ますからね。でも知らぬが花っていうのもありますよねぇ。発見して良かったのか、悪いのか・・・
ふみさん＞
しまった!訴訟を起こして大金!現物を保存しておけばよかった・・・。例のクッキーの販売しているのは、かの有名な大阪にある○○。（実際は２文字ではありません）かわいい缶だったので、つい。お土産にはご注意を!
黄 光明 さん＞
牛丼からバンドエイドですか!それもヒドイでもタオルと石鹸のお詫びはまるでお風呂セットですね（笑）
缶詰から蛙だったら私も寿命が縮んでしまいます!ひぇー怖い!
そうそう「影男」!速攻で書いていたので一発変換で「陰男」って出てしまいました（汗）
皆さんも色々ありますねぇ、ついこの間は新潟で○○プリンの中に蛙が入っていたそうです。でも何でプリンに蛙なんでしょう?
私はまだまだありまして、某ファーストフードでコーヒーを飲んでいたら、ガラスの欠片が出て来て、唇を切ってしまいました!それを直ぐに店員に言ったらまたしてもコーヒーが・・・完璧にナメテます。
No[503][Subject] よろりんさんへ 2001/09/20[木]-22:01:26 黄光明 MAIL itbs081n050.ppp.infoweb.ne.jp
よろりんさん、こんにちは。黄です。
またまたバックナンバー的書き込みの返信ですが・・・
<私にとっては謎の本
よろりん f038227.ap.plala.or.jp
古本屋でハードカバー本の所を見ていると、
「妖虫 江戸川乱歩シリーズ９ 講談社」
と書いてある本を見つけまして、買いました。
妖虫と白髪鬼を収録。
四六ソフトカバーで昭和４７年発行です。
講談社からこのような体裁の本が出ていたとは、知りませんでした。時期で云うと１５巻全集と２５巻全集の間あたりになるのでしょうか？
一応、謎の本なので書いてみました。>
その本は私も昔持っていました。丁度ＮＨＫで「明智探偵事務所」が放映された頃、講談社がそれに便乗して発行したもので、当時の本には「ＮＨＫ明智探偵事務所(望郷怨歌)原作《妖蟲》収録」とか言う帯カバーが付いていました。だから「明智探偵事務所」が放映終了になると、かき消すように書店から姿を消していきました。昔私が持っていたのは、「妖蟲・白髪鬼」と「十字路・畸形の天女・妻に失恋した男」「大暗室・？」を持っていました。収録作品についてはうろ覚えなので記憶違いがあるかも知れません。今度神保町の古書街を探索してみようと思っています。
あと、少年版江戸川乱歩集では、ポプラ社版があまりにも有名ですが、講談社からも少年版江戸川乱歩集が出ていました。（これも別の掲示板で書いたことあったっけ！？）
作品は「蜘蛛男」「一寸法師」「幽鬼の塔」「人間豹」「三角館の恐怖」「幽霊塔」の６冊だけでした。箱入り豪華本で、いささか少年物には刺激の強いグロテスクな挿絵と口絵が印象的で、成人向けの小説の内容をなるべくそのままにして文章だけを易しくリライトしたもので、ポプラ社版のように、無理やり明智探偵を登場させたりとか、登場人物の年齢設定の変更とか人間関係の変更とかの小細工はあまりしていなく、当時乱歩作品には全て明智探偵が登場すると信じていた僕にとって、これら講談社シリーズを読んで、明智探偵の登場しない乱歩作品があったとは！？とショックを覚えたものです。しかし今となっては、明智探偵の登場しない乱歩作品群にこそ傑作があるように思っています。
Re：[503][Subject] 2001/09/22[土]-00:26:50
よろりん MAIL f038217.ap.plala.or.jp
詳しいレスをどうも。
リライト（６冊のもの）、存在は知っていましたが、
箱入りだったとは知りませんでした。
少年向けを語っておきながら、高そうですね。
Re：[503][Subject] 2001/09/22[土]-23:38:49
Ｅ・キング t01-798220.sakai.pop.isao.net
講談社”江戸川乱歩シリーズ”の背景は、松村武さんの過去記事と共に、
興味深く拝見させてもらいました。やはりタイアップ企画だったのは、
リアルタイムの証言を得て、これは間違いないようですね。
さて、余談ですが、つい今週の日曜、講談社版リライト青年物６冊の内、「蜘蛛男」。これを１００円で入手していたのです。いわゆる均一棚の、
売り捨て本という類に積まれておりました。（実は過去に別の店で同じタイトルが５００円で売っているのにも出会っておるのですが）その日は運にも恵まれてか、別に立ち寄った有名リサイクルブックショップでも、講談社版全集２５巻組の第１巻「屋根裏の散歩者」も発見でき、我しらず表情を和ませておったものです。講談社リライト版６冊は、中島、氷川、あと一人、今ちょっと失念してますが、担当した代作者３名は完全に判明してましたね。このシリーズたしかに少年向きにしては挿画はグロテスクです。
Re：[503][Subject] E・キングさんへ 2001/09/23[日]-10:40:11
黄光明 MAIL itbs081n017.ppp.infoweb.ne.jp
講談社少年物「蜘蛛男」が１００円で売っていたのですか？どっち方面の本屋ですか？こんど本屋に行ってみよう。もう５０円均一コーナーにあったりして。ＢＯＯＫ ＯＦＦあたりでは探せるのかな？
講談社リライト版６冊は、中島河太郎、氷川龍、あと一人は山村正夫です。
私の記憶が確かなら。
Re：[503][Subject] 黄光明さんへ 2001/09/24[月]-00:10:23
Ｅ・キング t01-798234.sakai.pop.isao.net
代作者のもう一人は「湯殿山麓呪い村」の山村さんでしたか。
黄金髑髏の会著「少年探偵団読本」の作品解説などに言及しているのを、軽く読み流してたきりで、記憶の印象が薄かったんですが、補足感謝します。
講談社リライト「蜘蛛男」の入手した本屋についてのお尋ねですが、
私は大阪Ｍ市在住なのですが、その近郊の古本屋ですね。わりあい休みの日などによく立ち寄る東住吉市Ｈ区の某古書店です。家からは自転車で１５分くらいかけて行く場所なので、時折覗きにいきます。ここではワゴン本などの均一が文庫は５０円〜１００円、ハードカバーなどの単行本は１００円〜２００円ラインで販売してますね。同じ店では去年平凡社の「現代大衆文学全集 江戸川乱歩集」（昭和二年に出た当時の代表的大衆作家の円本選集叢書。個人全集ではなかったが乱歩作品が全集の形態としてまとめられた実に最初のもので、売れたこれの印税で乱歩が妻に営ませた下宿屋の購入資金にあてたのは有名）をこれまた保存状態の劣悪のためか、捨て売りになっていたのを百円で入手して、感涙にむせんだ経緯を思い出します。（過去掲示板に入手時のありさまを書いてたりしてましたが、まあ今考えると当時の流布本として出回った物ですから、年代が古いといっても、この叢書自体そう高い本でも無いみたいですね。）「蜘蛛男」の場合も、長い間店内に置いてあったものを、そうした売れ残りの処分に流れた一つだったんだろうと思います。
乱歩全集の方は実にブックオフですね。ここのチェーンでは、過去にも同じ２５巻組全集の内、「幽霊塔」「パノラマ島奇談」「孤島の鬼」「蜘蛛男」「鬼の言葉」「幻影の城主」といったものをしばしば発見してます。
元値の半額程度が相場ですので、１冊５００円前後で入手できますね。こうしてみるとリサイクルブックショップもまた、新たらしい年代の絶版文庫漁りオンリーと侮るなかれ、と言うべきところでしょう。ここいらでは、もっぱら乱歩推理文庫発見を期待してるんですが、さすがに欲が過ぎますね（笑）。しかしごく稀に流れるケースがありますし、私もわずかに恩恵に預かった例がありますが、ネットでは大量発見談を書き込んでいる人もいるので、羨ましい限りです。
（なお前述の全集タイトルには、すでに重複して所持しているものもあったので、全部を買ったわけではありません）
たかだか乱歩歴数年の新参者の私は、乱歩本収集に関してはまだまだ浅いので、延々らちもないことを述べたてまして、すみません。
Re：[503][Subject] 2001/09/24[月]-21:51:06
Ｅ・キング t01-798224.sakai.pop.isao.net
すいません、訂正です。
東住吉市Ｈ区って場所は、”大阪”市〜”区”とやってたつもりが、
どういうつもりか間違ってましたね（汗）。大阪市Ｈ区の間違いでした。
東住吉、と書き間違ったのは、別の本屋の場所の事を考えつつ、キーを
タッチしてたせいかな。本人は大阪と書きこんだつもりだったのですが。
いやはや混乱させました。伏せにしても仕様もないので、Ｈというのは平野区の事です。書き急ぐ余りの指の遊びとはいえ、身近な土地名の書き間違えをやってしまって思わず赤面ものです。
No[502][Subject] アイナットの選ぶ乱歩小説ベスト１０ 2001/09/20[木]-03:05:24 アイナット 122154117.ppp.seikyou.ne.jp
さて、前に選んだ各種探偵小説ベスト１０に続き、
私の乱歩小説ベスト・テンを発表致します。
少し偏ってますが、まぁ、ご勘弁。
１位．孤島の鬼
２位．人間椅子
３位．押絵と旅する男
４位．芋虫
５位．心理試験
６位．何者
７位．大暗室
８位．陰獣
９位．鏡地獄
10位．算盤が恋を語る話
次点：二銭銅貨、パノラマ島奇談、白昼夢、屋根裏の散歩者、魔術師
それとあまり細かい順位は微妙なので、とりあえず参考順位ということで。
Re：[502][Subject] 松村武の詰まらん選択 2001/09/20[木]-14:46:31
松村武 162.5.221.202.ts.2iij.net
アイナットさんの乱歩ベスト１０、興味深く拝見しました。意外と、論理的な作品よりも怪奇幻想風の作品の方が評価が高いようですね。ところで、「算盤が恋を語る話」が第１０位に堂々ランクインしたのは、どういう理由なのでしょうか？（笑）
因みに僕もベスト１０を考えてみました。１位は矢張り不動の名作、その他幾つかの作品がアイナットさんとダブっていますね。
１位：「孤島の鬼」
２位：「二銭銅貨」
３位：「D坂の殺人事件」
４位：「目羅博士」
５位：「湖畔亭事件」
６位：「疑惑」
７位：「心理試験」
８位：「押絵と旅する男」
９位：「何者」
１０位：「白昼夢」
次点：「悪霊」「虫」「陰獣」
上記ベスト１０で、ふつう選ばれることがないものは、「湖畔亭事件」「疑惑」「悪霊」の３作でしょうか。僕にとっては各々、個人的な愛着があるもので・・・。
「湖畔亭事件」は、乱歩のレンズ・鏡愛好癖が、怪奇幻想に向わず、曲がりなりにも論理的な探偵小説として一応の完成を見ている点が好きなのです。
「疑惑」は、フロイト精神分析の教科書とおりの話ですけど、後年の木々高太郎、水上呂理の精神分析を取り入れた作品と比べても格段の出来だと思っています。真相が分かるまでの二転三転する構成は、もっと評価されても良いと思うのですが・・・。
「悪霊」は中絶作ですけれども、もしも完成していたら、もう「孤島の鬼」に匹敵するか、抜いていたとさえ思います。あの凄まじい殺人現場の描写と胡散臭い登場人物たち、そして永遠の謎となった密室トリック・・・。中絶ということで次点にしましたが、作品の雰囲気では第一級だと思います。
Re：[502][Subject] 僕の選んだベスト１０ 2001/09/20[木]-21:25:33
黄光明 MAIL itbs081n061.ppp.infoweb.ne.jp
僕も、自分なりに乱歩小説のベスト１０を、独断と偏見により発表しちゃおうかな。ただし、ベスト１０は、長編のベスト１０と、中編・短編ベスト１０に分けて発表したいと思います。
[長編]
１位：緑衣の鬼
２位：妖蟲
３位：幽霊塔
４位：大暗室
５位：幽鬼の塔
６位：黄金仮面
７位：黒蜥蜴
８位：三角館の恐怖
９位：十字路
10位：悪魔の紋章
次点：化人幻戯、吸血鬼、恐怖王、影男、暗黒星、
[中編・短編]
１位：陰獣
２位：パノラマ島奇談
３位：押絵と旅する男
４位：お勢登場
５位：人でなしの恋
６位：木馬は廻る
７位：月と手袋
８位：接吻
９位：断崖
10位：人間椅子
次点：灰神楽、屋根裏の散歩者、凶器、堀越捜査一課長殿、赤い部屋、防空壕、夢遊病者の死、目羅博士の不思議な犯罪、火縄銃、鏡地獄、心理試験、石榴、指環
こうして見ると、明智探偵の登場しない作品群に面白みを感じますね。あと、評価の基準は、女っ気があるかどうかをポイントにしました。作中にキラリとした美女が出てくるかどうかです。乱歩作品は、構成としては優れているものが多いですが、いかんせん女っ気の少ない作品もかなりあって、それがなんとも惜しいです。
「木馬は廻る」は、所謂ミステリーとは違いますが、初老の男が少女に淡い恋心を抱く心情が、今何となくわかるような年齢に達しかかったので、一応ベスト10に入れました。若いときにこの作品を読んでも、何が面白いんだかよくわからなかったのですが、今読み返して見ると何となく味があっていいんだなぁこれが。
「押絵と旅する男」は、押絵の女に恋してしまう男の話だし、「人でなしの恋」は人形に恋する男の話、「防空壕」は、暗闇の防空壕で出会った女性に恋心を抱くも、その女性はババァだったと言う思いっきり情けないオチがあって良かったし、「人間椅子」は屈折した恋愛感情だし、なんか乱歩作品は、閉じこもり、引きこもり症候群と屈折した愛がテーマの作品が結構ありますなぁ。短編では、次点が多かったですが、本当はベスト10に加えたいのですが、ポイントは女っ気(特に若い娘や美女が登場する）に重きを置いたため、こう言う結果になってしまいました。ハハハハハ・・・・・
Re：[502][Subject] エロ・グロ志向からのベスト 2001/09/21[金]-01:13:15
七四式 spro046n088.ppp.infoweb.ne.jp
はい、わたしは作品の完成度や文学性はまったく
虫、いや無視して、エロ・グロ・奇妙な味で
選びました。
１位・孤島の鬼
２位・大暗室
３位・陰獣
４位・暗黒星
５位・蜘蛛男
６位・闇に蠢く
７位・猟奇の果て
８位・妖虫
９位・地獄の道化師
１０位・幽鬼の塔
次点・緑衣の鬼
なんか抜けているような・・。長編が主なのは、長ければ長い
ほど楽しめるというだけのことです。短編では｢踊る一寸法師｣
が好きですね。
Re：[502][Subject] 算盤は語る・・・・・・・ 2001/09/21[金]-01:34:32
アイナット 122154004.ppp.seikyou.ne.jp
松村武さん、黄光明さん共に個性の出た順位付けですね。
七四式さんのエログロ奇妙な味、特に「盲獣」がいないのは、忘れられているのでしょうか（笑）
で、なぜ「算盤が恋を語る話」があの「二銭銅貨」を余所にベスト・テン入りしているかと言えば、一言で言えば、「鏡地獄」「大暗室」同様、初読の時からのお気に入りだったからということになりますね。評価理由を挙げると、恋愛不能者の異常ながらも積極的であくまでノーマルな恋愛願望の有機な人間味と無機の虚無感の絶妙な背中合わせで、恋愛通信の真相、というユーモラスな所が、実は何とも言えぬ恐怖感を出しているところ辺りでしょうか。
まぁ、一言で言えば、単なる個人的嗜好です。
Re：[502][Subject] 忘れてました！ 2001/09/21[金]-19:44:12
黄光明 MAIL itbs082n015.ppp.infoweb.ne.jp
<七四式さんのエログロ奇妙な味、特に「盲獣」がいないのは、忘れられているのでしょうか（笑）>
―それで思い出したのですが、僕が前選んだ[中編・短編]ベスト点で、うっかり「妻に失恋した男」をランクインさせるのを忘れてしまいました。
そこで改めて、今度は短編小説のジャンルで、いわゆるベスト１０とは違い、どの１０編選ぶかを列挙してみたいです。例えば自分が編者になって江戸川乱歩短編集を編纂する気分でです。
�，�勢登場
��押絵と旅する男
��人間椅子
�ぬ敘呂浪�る
�タ佑任覆靴領�
��接吻
�Х遒伴蠡�
��堀越捜査一課長殿
��断崖
��妻に失恋した男
これで見てわかるように、やはり女っ気のある作品、屈折した恋を選択のポイントにしました。なお意図的に� 銑Δ和臉気�ら昭和初期の作品、�А銑�は1950年代の作品でまとめてみました。あっ！明智探偵が登場するのが一編も無いっ！
Re：[502][Subject] 2001/09/22[土]-00:37:10
よろりん MAIL f038217.ap.plala.or.jp
ベスト１０は難しいので、ベスト１のみ書きましょうか。
中短篇 「押絵と旅する男」
長編 「白髪鬼」
「白髪鬼」は誰も入れていませんね。海外から涙香から流れてきたものですしね。何で好きなのか私も分かりませんが。
「悪霊」はもったいないですね、完結させて欲しかったです。
「算盤が恋を語る話」は好きですね、私も。
斎藤肇 「たったひとつの」 原書房
という作品で少し触れられていました。
「疑惑」も好きです。ベスト１０作ったら短篇ばかりになってしまうでしょう。
関係ないですが、雑誌「文芸春秋」に、風太郎夫人の手記が載っていました。それによると、山風氏は戒名を自分で決めていて「風々院風々風々居士」にするつもりだったのが、短くなって「風の墓」になったそうです。
Re：[502][Subject] 2001/09/23[日]-23:06:15
七四式 spro046n100.ppp.infoweb.ne.jp
○アイナット様
はい、盲獣はすっかり忘れていました。というか、あれはすとーりーらしいストーリーがないことから、作品としてみていないのかも知れません。
○よろりん様
｢白髪鬼｣は面白さからいったらかなり上位にはいるような気がします。一気に読めるし、読みやすいです。でもそこが何となく乱歩らしくない・・というか破綻しているところがないからかも知れません。｢幽霊塔｣もそのたぐいですね。面白いけど。。。
Re：[502][Subject] 七四式様 2001/09/24[月]-18:18:51
黄光明 MAIL itbs081n001.ppp.infoweb.ne.jp
｢白髪鬼｣は面白さからいったらかなり上位にはいるような気がします。一気に読めるし、読みやすいです。でもそこが何となく乱歩らしくない・・というか破綻しているところがないからかも知れません。｢幽霊塔｣もそのたぐいですね。面白いけど。。。
Re：[502][Subject] 七四式様へ 2001/09/24[月]-18:34:47
黄光明 MAIL itbs081n001.ppp.infoweb.ne.jp
｢白髪鬼｣は、乱歩の「双生児」と同じようなパターンですね。所謂死刑囚の懺悔話という形で物語が始まります。もっと突き詰めて言うと、ポーの「黒猫」でも、同様のパターンを取っていて、乱歩は、ここから発想を借用したものと思われます。
<｢幽霊塔｣もそのたぐいですね。面白いけど。。。>
「幽霊塔」は、外国の小説であったのを黒岩涙香が翻案しています。ただ、その文章が、漢文の訓読調で、非常にわかりづらいため、乱歩がさらに口語的文体にリライトして発表したものです。で、「幽霊塔」には、本来の意味の名探偵が登場しません。一応森村刑事が登場しますが、こいつは見当違いの推理をしているし・・・唯一黒川弁護士がいち早く事件の真相を探り出しているので、彼こそが名探偵と思いきや、主人公北川とヒロイン秋子さんの奪い合いをしていて、秋子さん譲渡の交換条件の切り札として、この真相を自分の内にしまっているのですから、実にセコくて小ずるくて、とても名探偵とは言えません。結局、北川と秋子が自然に真犯人を発見してしまうので、その意味ではこの小説には真の意味での名探偵は登場しません。
ただ、個人的には「幽霊塔」は好きですね。
「白髪鬼」は、うっかりその存在を忘れていて、ついランキングから漏れてしまいましたが、それなりに面白い作品だと思っています。ちなみにこちらも黒岩涙香作品に同題名の作品があります。少年キングに横山光輝が漫画化した「白髪鬼」が載っていたのをうっすらと覚えています。
No[501][Subject] アイナット 2001/09/19[水]-23:43:20 黄光明 MAIL itbs082n009.ppp.infoweb.ne.jp
アイナットさん、黄です。お久しぶりです。
さて、大分以前に書き込みされていた件、
<さて、次なる問題は「怪人二十面相」やら「怪奇四十面相」をどう訳するかですね。>
と言う件ですが、単純に考えたら、
"The Man with Twenty-Faces"
ではないでしょうか？しかし、僕の話す英語は所謂"Pidgin English"で、英米人の話す英語とはかけ離れており、かなりアヤしいので、講談社英語文庫から出ている「少年探偵団」の英訳本"The Boy Detectives Club"のGavin Frew氏の英訳で検証してみましょう。すると、怪人二十面相は"The Twenty-Faced Specter"となっています。で、"Specter"は幽霊、お化け、恐ろしい物、と言う意味合いが強く、「怪人」と言うより「怪奇」と言う意味合いに近いような気がします。そこで、「怪奇四十面相」は、Frew氏の英訳を参考にして、"The Forty-Faced Specter"にすればいいんじゃないかな？ちなみに「怪奇」は、中国語では「奇怪」ですが、これだと怪奇と言う意味よりは、「不思議なもの」や、「奇妙な・おかしい」と言う意味合いが強く、日本語の「怪奇」のように幽霊等を連想させる意味合いの言葉は、「怪異」の方がしっくり来ます。
Re：[501][Subject] 2001/09/20[木]-00:14:48
アイナット 122154117.ppp.seikyou.ne.jp
とりあえずミスの500と、ついでに502も削除しておきました。
で、二十面相、四十面相の英訳のご意見ありがとうございます。大変参考になります、確かに二十面相は"The Man with Twenty-Faces"が良さそうですね。
それに少年探偵団にも英訳本があったとは、知りませんでした。
怪奇四十面相が"The Forty-Faced Specter"はピッタリ合いそうですね。問題は怪人二十面相の「怪人」の部分なんですが、これは「怪盗」とした方が好いかな、と思っています。
しかし同じ漢字でも中国語と日本語では、間違えたら恥ずかしい位、随分違うのもありますよね。言葉の伝来も奇妙なもんです。
Re：[501][Subject] アイナットさんへ 2001/09/20[木]-00:43:13
黄光明 MAIL itbs082n009.ppp.infoweb.ne.jp
<問題は怪人二十面相の「怪人」の部分なんですが、これは「怪盗」とした方が好いかな、と思っています。>
―そうですね。「怪盗」でもいいかも知れません。単純に「怪人」としてもいいと思います。漢字の違いは、中国国内にもあります。北京語と広東語では、漢字の使い方が違っているものもありますし、広東独特の方言で、字面は北京語と同じでも意味が違い、北京人が読んでも解読不能なものもあります。また、広東語には、北京語にも日本語にも無い、広東制の広東漢字と言うか、広東文字もあります。ともかく中国語と日本語の漢字でも、字面は同じでも意味が違うのが結構あります。例えば「手紙」は中国語では「ティシュペーパー」や「トイレットペーパー」の意味になりますし、「皮包」は「鞄」の意味ですが、「包皮」は、包まれている茎、つまりそう言う意味になってしまい、順番を間違えるとハズカしいです。また「皮包公司」は、幽霊会社の意味になってしまいます。で、「鬼」は中国語では、角の生えている鬼ではなくて、「幽霊」の意味や、嫌な奴を罵る言葉になります。例えば「毛唐」は「洋鬼」のようにです。だから「緑衣の鬼」の鬼も幽霊の意味になり、中国語でも「緑衣鬼」で良さそうな気もしますが、僕の持っている中国語版では「影子殺人」になっています。
No[499][Subject] 中島河太郎氏 2001/09/16[日]-22:41:47 黄光明 MAIL itbs081n036.ppp.infoweb.ne.jp
乱歩生誕１００周年と言っていて『ＲＡＭＰＯ』なる映画やその他乱歩に便乗した企画物がいくつか流行っていたころだから、もうかれこれ５年位前になりましょうか、墨田区立寺島図書館にて、探偵小説評論家である中島河太郎氏による江戸川乱歩にかんする講演会みたいのが催されていたので、参加しました。なぜ墨田区の図書館でかと言うと、中島氏が墨田区出身で、都立墨田高校を卒業している事が大いに関係があったみたいです。ちなみに墨田高校は、あの宮部みゆきも卒業していて、中島氏とは同窓生でもあるわけで、中島氏は講演でもその事に触れましたが、氏は宮部みゆきをあまり高くは評価していなかったみたいです。中島氏は生前の乱歩氏とも交流があったと言うことで、それだけでも聞く価値があると思いました。当時の参加者は、男女含めて３０人位だったとおもいますが、大体年配者で、一番若いのが僕くらいのものでした。貼雑年譜も持参して来ての講義で大変意義深かったです。中島氏が推す乱歩氏の最高傑作は『押絵と旅する男』と『陰獣』と言うことで話をまとめていました。
その後質問コーナーがあったので、僕は、『猟奇の果』について質問してみました。僕はたまたま古書店で『猟奇の果』日生書房刊(昭和21年発行)を入手したのですが、この『猟奇の果』は、現在一般に出回っている『猟奇の果』とはストーリーが若干異なっており、っていうか後半部分が全く違っています。この件に関する事を中島氏に質問したら「あの小説は中絶したのを、あわてて加筆したものだと聞いていましたが、そういうバージョンの本の存在は知りませんでした。今度調べてみます。」と回答しており、中島氏もその存在を知らなかったみたいですね。いずれまたお会いしたいと思っていたのに、それから幾許もない時に他界されてしまって、本当に残念です。
今更ですが、氏のご冥福をお祈り申し上げます。合掌！！
Re：[499][Subject] 2001/09/17[月]-00:25:01
よろりん MAIL f038031.ap.plala.or.jp
＞「猟奇の果」別バージョン？ について
それは興味ある情報ですね。戦後の混乱期に後半だけ代作者が書いたものとか・・・、妄想は膨らみます。
識者の方の意見を聞きたいですね。
Re：[499][Subject] 2001/09/17[月]-00:30:10
アイナット 122154032.ppp.seikyou.ne.jp
その日正書房の完全版？「獵奇の果」お話は、前に《明智探偵事務所》でしましたよね。
それにしても、その存在を中島河太郎に氏耳打ちしたのが、黄光明さんとは驚きです。全くもってかなり凄いことだと思います。
平成十年に《名張人外境》の中相作さん編集の「江戸川乱歩執筆年譜」が出版されていますが、これの監修が平井隆太郎、中島河太郎両氏なので、これに日正書房版のスーパーヴァリアント「獵奇の果」が加えられているのも、黄さんが大いに貢献した、ということになりますし。いや、ホントに凄いことですね。
あと、一応ですが、乱歩生誕百周年は７年前ですね。
Re：[499][Subject] 2001/09/17[月]-00:40:58
アイナット 122154032.ppp.seikyou.ne.jp
＞よろりんさん
いえ、上記本によれば、これは代作でなく、正真正銘乱歩の書いたものと認定されているようです。少なくとも、平井隆太郎氏、中島河太郎氏、中相作氏によれば。
ただし乱歩自身は、このヴァリアント「猟奇の果」の後半二章の加筆について、一言も触れていないようです。
私も読んだことないので、なんとか出版して欲しいと思います。創元推理文庫あたりに期待ですね。
No[498][Subject] 乱歩作品の吟味 2001/09/16[日]-19:21:28 黄光明 MAIL itbs082n022.ppp.infoweb.ne.jp
江戸川乱歩作品を読んで行くと、ある種似たような話と言うか対応があります。以下にその対応を挙げて行きますが、「どうしてそうなるの？」と言う下手なツッコミは控えて頂きたい。それを言うこと即ネタバラシになりますし、乱歩作品を精読している輩には自ずと解る話ですので。
『魔術師』と『暗黒星』
『陰獣』と『恐怖王』
『月と手袋』と『十字路』
『悪魔の紋章』と『蜘蛛男』
『パノラマ島奇談』、『大暗室』、『影男』
『孤島の鬼』と『大金塊』
『猟奇の果』と『妖人ニコラ』
『妖蟲』と『鉄塔王国の恐怖』
この他にも、二十面相物に、通俗長編からの流用場面があったりします。
それは『仮面の恐怖王』と『塔上の奇術師』に『魔術師』からのシーンが流用されています。ブルース・リーの「死亡遊戯」「死亡塔」みたいな手を使っていますね。
あと、短編「お勢登場」ですが、これはかくれんぼで長持ちに隠れて出られなくなった夫を、その事に気付きながら見殺しにしてしまう悪女の話ですが、乱歩自身、お勢に完全犯罪を成立させてしまったことが面白く無かったらしく、いずれ北村お勢対探偵明智小五郎の対決を書くと言っていたのが、結局実現せずでした。その代わり「黒蜥蜴」が出来ましたが、こう考えて見ると黒蜥蜴はお勢の化身だったのだろかとも思えて来ます。
No[497][Subject] 怪人二十面相って一体？ 2001/09/16[日]-19:01:52 黄光明 MAIL itbs082n022.ppp.infoweb.ne.jp
黄です。
怪人二十面相について前々から疑問に思っていたんですけれども、二十面相は一体どうやって生計を立てて暮らしていたのだろうか？つまりその収入源ですよ。
確かに国宝級の高価な美術品ばかりを盗んでいますが、それを売って換金している様子も無く(尤もそんなことをしたらすぐアシがつきますが）、秘密の隠れ家に、自称「博物館」たる部屋を設けてそこに盗品を陳列して鑑賞しているだけだし。本当に収入源が謎です。
それに二十面相は、いい年コイて、やれ宇宙怪人だの青銅の魔人だの、通常の人間なら気恥ずかしくなってくるようないでたちをして現れたりしますが、その目的が今一つ理解できません。少年探偵団達をアッと驚かせたいなどというのが動機みたいですが、と言うことは怪人二十面相は少年探偵団達の鬼ごっこの遊び相手と言う事になるのだろうか？
ともかく、有閑オヤジのふざけたヒマつぶしとしか思えません。
こう考えると、二十面相の役柄は、せんだみつおがピッタシですね。
ナハ、ナハ、ナハハハハハハハ・・・コマネチコマネチコマネチ！
靴下くせぇ〜っ！
Re：[497][Subject] 謎だらけです 2001/09/17[月]-00:18:03
よろりん MAIL f038031.ap.plala.or.jp
二十面相については北村想という方が「怪人二十面相・伝」「怪人二十面相・伝 青銅の魔人」というのを書いているはず。まあ、私は両方とも読んでいないんですがね。
他にも、「二十面相は複数いた」説がありますし、謎は深まるばかりです。
考えてみると・・・、二十面相は表の顔も持っていた、ということではないですかね。有名財界人が裏の顔として「二十面相」だったとか。
Re：[497][Subject] 2001/09/17[月]-01:09:56
アイナット 122154032.ppp.seikyou.ne.jp
勝手な判断を下すと、余暇に盗んでいた普通の宝石類を、闇ルートを通じて海外やらモラル無き金持ちに売っていたとか、でしょうか？
二十面相の目的は、あえて言えば、恐るべき現在の犯罪と同じ愉快犯といえるでしょうね。変態性欲者の犯罪に分類されると思います。つまり目的は自分が楽しいから、ある種の快感を覚えるから、というわけですね。つまり二十面相は変態性欲者なのです。まぁ、人殺しをせぬ分だけ現在変態性欲者に比べればかわいい物ですが。
あっ、私は少年物は素人だったんでした、ということで、このコメントは素人の適当私見ということで。
Re：[497][Subject] よろりんさんへ 2001/09/17[月]-23:48:45
黄光明 MAIL itbs082n038.ppp.infoweb.ne.jp
<他にも、「二十面相は複数いた」説がありますし・・・＞
―それはありえるかも知れませんね。作品中でも逮捕した筈の二十面相が実は二十面相の部下の替え玉だったと言う話も何度か出てきています。
「夜光怪人」でも、二十面相が夜光怪人だったり、二十面相の部下が夜光怪人だったりしています。
まぁ、考えようによっては、江戸川乱歩氏も二十面相同様いくつもの顔を持っていましたね。怪奇作家の顔、幻想小説家の顔、探偵小説家の顔、冒険小説家の顔、少年小説家の顔、漫画家の顔などです。尚、少年小説では、戦時中の探偵小説禁止の絡みもあって、小松龍之介名義で『知恵の一太郎』と言う、言わば『一休さん』の現代版みたいな小説も書いていましたっけ。
江戸川乱歩と言う作家は本当に奥が深いなぁ。
No[496][Subject] ドラマ情報！ 2001/09/15[土]-23:27:34 ポワロ HMYcc-02p02.ppp.odn.ad.jp
お久しぶりです。
ポワロです。
もう皆さん影が薄いのでお忘れでしょうが．．．． （爆）
先ほどお亡くなりになりました山田風太郎の「警視庁草紙」が
ＮＨＫ総合ＴＶでドラマになりました。
９／２８（金）９：５１〜
金曜時代劇
「山田風太郎 からくり事件帖〜警視庁草紙より〜」
が放送されます。
みなさんごらんになってはいかがでしょうか？
ちなみに９／２６（水）には「ブラック・ジャック」がドラマ化されます。
Re：[496][Subject] 2001/09/16[日]-00:57:37
Ｅ・キング t02-79824d.sakai.pop.isao.net
どうもお久しぶりです、ポワロさん。忘れてなぞおりませんよ。
ドラマ化情報、ありがとうございます。山田風太郎の「警視庁草紙」の
ＮＨＫドラマ化は某サイトでの先行情報で存じておりましたが、
正式な題名と放送日が発表されたようですね。
しかし、「からくり事件帖」とは、まるでこれでは捕物帳みたいな俗っぽい
ネーミング、、（汗）。こういうセンスはどうもいただけません。
堂々と表題を掲げて勝負してほしかったですね。
ただ、からくり、となるとむしろこの題名にふさわしいのは同じ明治物でも、ほぼ実質探偵小説の長編「明治断頭台」の方がしっくりくるように思われるんですが。もしかしてこっちのネタも借用してきたりして・・・
私見はともかく。
本編は明治開化の東京を背景に、強行的なまでに、時代改革を推進させようとする勃興期の警視庁警官隊と、かつての江戸奉行所に属する日本の文明化に抵抗して過去に固執する奉行与力同心のレジスタント的面々との、明治文化人VS江戸下町人という不倶戴天の図式をメインに、狐と狸の化かし合い的推理合戦を繰り広げる一方、西南戦争という明治の狂嵐に至る、時代の黒い暗雲の前兆を背後に控えつつ時間軸が展開していく、実に構想雄大な名編。
それに、山風作品は、忍法帖などの映画化は多いのですが、ＴＶドラマというのは、話を（知識不足で）全然聞いた事がないので、今回没後初のドラマ放送、いかに原作のもち味をＴＶドラマに反映できるか、期待半分、諦観半分とりあえず放映を待ち望みたいですね。
なんだかつけたしみたいなコメントになりましたが、「ブラックジャック」のドラマ化、実写化自体は別段新鮮味はありませんが、一応手塚作品中、もっとも思い入れのある作品なので、チェックしてみようとは思います。
しかし、過去の実写ＢＪ、あの陳腐なメイクにはつぐつぐ閉口しちゃいますね。今回はマシなのを望みたいですが（笑）。
No[495][Subject] 初めまして。 2001/09/15[土]-19:20:13 凛珠 h186034.ap.plala.or.jp
凛珠（りんず）と申します。私は、「芋虫」嫌いではないです。私の友人はエログロ系がとても苦手なのですが、最期の芋虫の「ユルス」には、彼の、妻への愛情を感じ、感動したと言っています。乱歩は「芋虫」が反戦小説であると歓迎された時、単に残酷を書きたかっただけだと言ったそうです。多分、そうなのでしょうが、変に気負っていないだけ、読む人によっては感動を受けるのかもしれません。私としては、「創作」である限り、どんなに残酷な世界を表現しても許されると思っています。表現の自由云々を言うつもりはありませんが…。創作と現実は全くの別物ですし、道徳や美しいことだけでは、特に乱歩のような表現者はやってゆけないでしょうし…。その代わり、｢教育に良い」、「健全な」作品に比べて、「芋虫」のようなアングラな作品は、余程質が良くなければ、世間には認めてもらえないのですから…。
Re：[495][Subject] あ。 2001/09/15[土]-20:04:42
凛珠 h186066.ap.plala.or.jp
Re：[495][Subject] 2001/09/17[月]-00:55:26
アイナット 122154032.ppp.seikyou.ne.jp
確かに健全な（名）作品の方が、その時代の多くの人には喜ばれる確率が高いですが、その分だけすぐに忘れ去られてしまうような気もします。即ちインパクトのような物が少ない影響とでも言うのでしょうか。
No[494][Subject] 探しものありませんか？ 2001/09/15[土]-19:12:49 富士書房 MAIL p105-dnb35hon.tokyo.ocn.ne.jp
江戸川乱歩関係書籍の他、歴史・思想・哲学・
宗教・創価学会関係書から映画パンフ・ポスター
ビデオ・写真集・マンガまで幅広い品揃えで
お役に立てるお店です。
ぜひ、一度覗いてみて下さい。
No[493][Subject] たった今 2001/09/15[土]-12:28:24 シロネコ router382.sofnet.co.jp
＊＊邸からやってまいりました。ここは人がいて落ちつくわ。「芋虫」いいですよね。私もあんな風に「ユルス」とか書かれてみたい。今読んでるのは、皆さんのお薦めの「影男」です。読み終わった頃にまた来ます。
Re：[493][Subject] Re:たった今 2001/09/15[土]-15:16:15
黄光明 MAIL itbs081n074.ppp.infoweb.ne.jp
シロネコさん、初めまして。黄です。宜しくお願いします。
「芋虫」、いいですかぁあれが？僕も江戸川乱歩作品の愛好者を自負していますが、「芋虫」だけは好きになれませんでしたね。単に残酷とかそう言うレベルではなく、例えば自分がその主人公のような境遇になったとしたらと考えるとゾッとしますね。現実に乱歩がその作品を書き終えて、妻に見せたら「およしなさい、こんな物発表するの。」と叱られたそうですし、当時の読者からも「ご飯が食べられなくなった。」と言う手紙が相次いで来たそうです。乙武君のように、それでも明るく前向きに生きられると言うのは例外中の例外ではないでしょうか？実際には苦しい部分が多々ある筈です。例えばトイレでどうやってケツを拭くのかとか、鼻くそがつまったらどうやってほじくるんだろうとかです。
「芋虫」を読んだなら、アメリカのドルトン・トランボの「ジョニーは戦場へ行った」も読むことをオススメします。この作品は同題名でティモシー・ボトムズ主演で映画化されたこともあります。「芋虫」と殆ど同じような境遇の青年が主人公です。しかし、その主題は「芋虫」とは１８０°違います。戦争の残酷さと、主人公がベッドで回想する自分の思い出とのコントラストの演出により、「反戦」のテーマを強く訴えています。乱歩自身も「芋虫」を反戦小説だと一応は言っていますが、あれはどう見ても乱歩の猟奇趣味、ＳＭ趣味、残酷趣味を極限に表現しているとしか思えませんね。
Re：[493][Subject] あっ、そう言えば思い出しました。 2001/09/15[土]-15:35:06
黄光明 MAIL itbs081n074.ppp.infoweb.ne.jp
シロネコさん、そう言えば思い出しました。他にも似たような話で、「がきデカ」でお馴染みの山上たつひこの漫画『光る風』でも、主人公の兄が"芋虫"になってしまった話があります。その兄を、一人の美少女が甲斐甲斐しく介護をしていたのですが、芋虫男がその少女に欲情してしまい「夢の中の俺にはちゃんと手足があってなぁ、お前を力強く抱きしめているんだぜぇ！」と言って少女に飛び掛って来て、結局少女が花瓶で芋虫男の頭を殴って難を逃れると言う話で、そこへ主人公の弟が入って来て、兄の芋虫男が、「笑え。笑ってくれぇ！女一人を、女一人をどうすることも出来ないんだぜ！」と淋しく笑っていると言うストーリーでした。
何か、このテの話には、手も足も出ません！
Re：[493][Subject] 2001/09/15[土]-19:08:59
桔梗 ppp-34.kokoronet.ne.jp
初めまして。桔梗といいます。
「芋虫」、戦争の残酷さや交錯する愛情が感じられて（戦争経験者でなくても）、私もいい作品だと思いますよ。「反戦主義よりももっと強烈で根本的なアフォリズム」というコメントもありましたし。
「影男」もいいですよね。
アレが実はアレだった(？)というのが意外。
怪奇的描写が…秘蔵公開ってくらい凄いですよね。
Re：[493][Subject] 2001/09/16[日]-00:15:23
Ｅ・キング t02-79824d.sakai.pop.isao.net
＞黄光明さん
＞＞乱歩自身も「芋虫」を反戦小説だと一応は言っていますが、あれはどう見ても乱歩の猟奇趣味、ＳＭ趣味、残酷趣味を極限に表現しているとしか思えませんね。
少し書き込みを拝見してこの部分の発言に関して、おや？と首を傾げる部分がありましたので、少しく意見を述べさせてもらいたいと思います。
乱歩が「芋虫」を反戦小説と言ったという黄さんのその事実が、どこに
言及されているのか寡聞にして私は、存じてないのですが、
乱歩自身の見解としては、「芋虫」という作品は、決して戦争批判を主としたテーマで書かれた作品ではなかったという事です。
昭和三十六年刊行の桃源社版全集に寄せた乱歩の”自注自解”に乱歩のこの
作品のテーマについての主張が詳しいと思うので、その部分をそっくり、
引用してみると、
「〜この小説が発表されると、左翼方面から称賛の手紙が幾通もきた。反戦小説としてなかなか効果的だ。今後もああいうイディオロギーのあるものを書けというのである。しかし私はこの小説を左翼イディオロギーで書いたわけではない。この作は極端な苦痛と、快楽と、惨劇とを書こうとしたもので、人間にひそむ獣性のみにくさと、怖さと、物のあわれともいうべきものが主題であった。反戦的な事件を取り入れたのは、偶然それが最もこの悲惨を語るのに好都合な材料だったからにすぎない。〜」
とあり、これは乱歩の大自叙録「探偵小説四十年」所収の「『芋虫』のこと」という随筆の文章にも述べられている内容と同一なのですが、
さらにこの件について、「『芋虫』のこと」には（少々はしょりますが）こういう言明があります。
「『芋虫』はしかし、そういうレジスタンスやイディオロギーのために書いたものではない。戦争小説であろうと平和小説であろうと、ミステリ小説の面白さが強烈にあれば、よろしいのである」
これらを見ると著者の意向は明白で、作品の設定は極めて乱歩の残虐趣味を強く押し出した趣味嗜好の産物であり、小説としてのインパクトを追求した結果の発表という事になります。ゆえに、黄さんの発言の最後で断じている事は、実は憶測する以前に”明らか”に「芋虫」は乱歩のグロ趣味表現の横溢する作品というわけですね。
「芋虫」は、乱歩一流の”怪奇・恐怖小説”として、評価されるものと、
私は考えております。逆にいえば、たとい読者の反応が嫌悪を招くとしても、それはそれで、作者の「物のあわれ」のテーマを強烈に意識させ、
充分な効果を上げているといえる問題作でしょうね。しかし、「芋虫」は、文学的な読み方が多分に出来る短編ながら、たしかに大正昭和のエログロナンセンス横行の俗悪な要素もまた、生地で表現されている事は否めなく、皮膚に合う、合わないの好みが非常に分かれる作品であることは、間違いないでしょうね。
Re：[493][Subject] 2001/09/16[日]-01:20:51
アイナット 122154127.ppp.seikyou.ne.jp
芋虫に就いての背景は、Ｅ・キングさんの書き込みが非常に詳しいですね。私個人からいえば、「芋虫」は乱歩の最高傑作と言っても言いすぎではないとも思いますし、奇妙な味の出たあの怪奇美はまさに世界に誇れると思います。
Re：[493][Subject] E・キングさんへ 2001/09/16[日]-12:39:35
黄光明 MAIL itbs081n005.ppp.infoweb.ne.jp
おっしゃる通りです。確かに解説通りのことなのですが、要するに自分は人間の持つ極端な苦痛と、快楽と、惨劇を含めた本来の姿を描きたかったわけで、むしろそう言ったことが人間の根本であり重要なことであるはずなのに、何でも政治や経済が第一義にあるような風潮があり、だから自分の作品も反戦小説だと解釈するものがあるが、それならそれでかまわない、と言う旨の話をどこかで読んだことがあります。当時は軍部から前編削除を命ぜられたり、一部伏字で掲載されたこともあるらしいです。
まぁ、あの作品はあれで、見方によれば高く評価できるのでしょうが、僕的にはどうもなぁ〜。って感じです。昔、横溝正史や森村誠一作品の映画化を流行らせた角川書店が、今度は乱歩物を、と言うのであおい輝彦主演で「陰獣」を映画化しましたが、あまり流行らなかったみたいです。次回作にはと「芋虫」を企画していて、須永中尉役に萩原健一と言うことでほぼ決定していたらしいですが、企画倒れでお流れになったそうです。
中国でもこのテの話はありますね。西太后の夫である皇帝の愛人の四肢をもぎ取り水瓶に入れる話とか、これは映画化され、その水瓶の役を周傑と言う女優が体当たりで演じていました。この映画公開の際、電車の吊り広告での西太后の映画予告で、水瓶の女の写真があり、「待ちに待ったあのシーン」なんて書いてあって、何が待ちに待っただと、ふざけた広告だと憤慨したのを覚えています。他にも戚夫人が四肢切断の上、耳も眼も口もつぶされて、厠に放りこまれ、厠で糞を食っていた豚共の餌食になったと言う話もあります。乱歩はポーやドイルの影響を受けていたかと思いきや、案外中国古典も読んでいて、そこから題材を仕入れたのもあるみたいですね。
Re：[493][Subject] 2001/09/17[月]-01:46:57
戸倉 sakai-device146.interq.or.jp
黄さん＞あおい輝彦主演「江戸川乱歩の陰獣」は、松竹ですので、角川書店とは関係ありません。それは勘違いだと思います。
あと、それからこれは人の好き嫌いですから、仕方がありませんが、私は江戸川乱歩の総てを愛する者なので、もちろん「芋虫」は、とても美しい話だと思っています。
Re：[493][Subject] 2001/09/17[月]-19:31:52
Ｅ・キング t01-798233.sakai.pop.isao.net
黄光明さん＞
主記事が立ってから、ずいぶん日数が経った後の、私の若干、
揚げ足取りのごくごくつまらぬ指摘でございましたが、
真摯に一応のご返事くださり、ありがとうございます。
「芋虫」に関しては、まあ戦争云々はともかく、畢竟、乱歩にすれば、
読者の反応は、どういう把握の仕方をしようと、結果的にはどうだってよかったと捉えていたのは、確かですよね。実に江戸川乱歩という人の、
現実からの遊離主義が、よく窺えて、やはり面白い題材であります。
中国古典の影響については、なるほど通俗長編のバラバラ嗜好は、
たとえば「魔術師」作中に見られるような、だんびらで切断する、なんて描写などは、実にそれっぽい気がします。
Re：[493][Subject] 戸倉さんへ 2001/09/18[火]-21:12:31
黄光明 MAIL itbs081n027.ppp.infoweb.ne.jp
<黄さん＞あおい輝彦主演「江戸川乱歩の陰獣」は、松竹ですので、角川書店とは関係ありません。それは勘違いだと思います。>
―えっ！？勘違いでしたか？確かに「陰獣」のビデオは松竹ホームビデオから出てましたが、角川文庫の旧版の江戸川乱歩集の帯紙に、「陰獣」の映画の宣伝を大々的にしていました。ですから松竹映画であっても角川文庫がタイアップしていたかと思っていたのですが、それとも単純に勘違いですか？
まぁ、いずれにしてもあの映画はあまりヒットせず、当初は乱歩シリーズ化を企て、次回作は「芋虫」と言うことで決まりかけていたのが、企画倒れに終わってしまったようです。ただ、この「陰獣」は音楽を、天知茂の明智探偵シリーズでお馴染みの鏑木創氏が担当しており、昭和初期の舞台を背景に都電までリアルに再現していて、個人的には好きでしたが。
乱歩映画と言えば、１９５５年の映画で三國連太郎主演の「死の十字路」がありましたが、これは乱歩が原作「十字路」を発表してから幾許もない頃に映画化されているので、タイムリーですし、脚本が、「十字路」の共同執筆者とも言われている渡辺剣次氏が担当していました。監督が井上梅次で、この監督は、天知茂の明智シリーズの監督も手掛けていた人だから、当然面白いし、今見てもさして違和感が無く新鮮です。
あと、乱歩生誕１００周年を記念した頃に出来た「ＲＡＭＰＯ」ですが、黛バージョンと奥山バージョンの二通りあった曰くつき映画です。奥山氏が黛氏の作品にケチをつけ、奥山氏自らが撮りなおしたものですが、何のことはない、大半は黛のフィルムを流用していて、やれサブリミナルだとかつまらぬ小細工をしただけに過ぎず、出来ばえもどっちもどっちと言う感じでしたが、強いて言えば、小細工を使わない分、地味ではあったが、レトロな雰囲気が良く出ていた黛バージョンの方が僕は好きですね。
同時期には「押絵と旅する男」「屋根裏の散歩者」の映画もありました。どちらもそれなりにまあまあの映画でした。「押絵と旅する男」は脚色が少々ひどかったかな。「屋根裏の散歩者」には続編で「Ｄ坂の殺人事件」もありましたが、これは「Ｄ坂・・」と「心理試験」を合成したようなストーリーになってました。
少しばかし乱歩映画の話を取りとめも無くしてみました。
Re：[493][Subject] 2001/09/18[火]-23:42:02
戸倉 sakai-ppp-210-157-18-163.interq.or.jp
＞黄さんへ
黄さんは、角川書店の“映画化”と仰っておられたので、てっきり私は、「犬神家の一族」を第一回作品として映画界へ参入した、一連の角川映画のことを仰っておられるのだと思ったのです。角川春樹は、横溝正史の金田一シリーズには力を入れてましたが、江戸川乱歩の映画は、一本も作ってくれませんでした。
映画「江戸川乱歩の陰獣」の試写室には、横溝正史がお見えになって、映画の安直な出来にがっかりされてお帰りになった。という話もありますように、確かに、あの映画は、原作を読んでいないと話が分かり辛いという欠点があって、あまり良い出来ではありませんでした。（勿論、原作は大傑作であり、映画の作り方の問題なのですが）
とは言うものの、レンタルビデオというものが普及して以来、私はこの映画を何度となく見る機会が訪れたのですが、見れば見るほど、好きになっていきました。噛めば噛むほど味が出るスルメみたいなものなんです。
この映画が公開された当時は、銭形平次の奥さんが脱ぐというので、可成りショッキングなことでもありました。
映画「死の十字路」は、私も傑作だと思います。現代人が見ても充分に楽しめるスリリングな映画だと思います。さすがは井上梅次です。三国連太郎の演技も光っていました。ただ、原案が乱歩ではないと言う所が、心残りですけども。
Re：[493][Subject] 戸倉さんへ 2001/09/19[水]-00:14:54
黄光明 MAIL itbs081n045.ppp.infoweb.ne.jp
<映画「死の十字路」は、私も傑作だと思います。現代人が見ても充分に楽しめるスリリングな映画だと思います。さすがは井上梅次です。三国連太郎の演技も光っていました。ただ、原案が乱歩ではないと言う所が、心残りですけども。>
―原案は江戸川乱歩ですよ。確かに渡辺剣次が執筆協力をしましたが、乱歩のオリジナル作品です。渡辺氏があたかも「十字路」は乱歩氏と自分との合作だとほざいていたために乱歩氏とはそのことで険悪になったそうです。
ちなみに私は、原作本「十字路」の初版本を持っています。講談社の「書下し探偵小説全集」第１巻で、扉には乱歩氏がギリシャ壷を持って座っている近影写真が載っています。昭和３０年１０月２５日発行で、乱歩の印が押してあります。
Re：[493][Subject] 2001/09/19[水]-01:25:48
戸倉 sakai-ppp-210-172-177-167.interq.or.jp
＞黄さんへ
まあ、原案という言葉自体に、あやふやな所がありますね。確かに、仰る通りなんだと思います。乱歩のオリジナルと言っても差し支えないのかも知れません。
乱歩自身は、“あれには私の力が半分しか加わっていないのである”、“セントラル・アイディアは渡辺君の創意によるもので”と、語っておられます。正直者の乱歩は、決して嘘は申しません。
Re：[493][Subject] 戸倉さんへ 2001/09/19[水]-22:31:23
黄光明 MAIL itbs082n009.ppp.infoweb.ne.jp
乱歩「十字路」について、どこまでが乱歩自身のオリジナルなのかは、私ももっと調べて見る必要がありそうです。何分いろいろな文献を読み齧った半端な知識に私自身の憶測も幾分入っていますので。
確かに「十字路」は今までの乱歩の、いわゆる探偵小説とは趣きが違い、どちらかと言うと１９５０年代に流行った社会派推理小説の、松本清張物を読んでいるような錯覚に陥ります。ひょっとしたら渡辺氏がアイデアを示唆したのかも知れないと思えるも、この作品はほぼ同時期に書かれた「月と手袋」の焼き直しにも思えるのでどうかなぁと言う気がしています。「十字路」も「月と手袋」も、どちらも花田警部が活躍しますが、「月と手袋」には乱歩の探偵趣味が加わって、明智小五郎の匂いをプンプンさせているところが小汚くて面白いです。しかし、プロットのベースは双子のようにソックリですね。
＞黄さんへ
まあ、原案という言葉自体に、あやふやな所がありますね。確かに、仰る通りなんだと思います。乱歩のオリジナルと言っても差し支えないのかも知れません。
乱歩自身は、“あれには私の力が半分しか加わっていないのである”、“セントラル・アイディアは渡辺君の創意によるもので”と、語っておられます。正直者の乱歩は、決して嘘は申しません。
Re：[493][Subject] 十字路 2001/09/19[水]-23:50:28
アイナット 122154117.ppp.seikyou.ne.jp
とりあえず、乱歩自身は桃源社版全集の自注自解でも、
以下のように述べています。
−−−−−−−−一分引用−−−−−−−−−−−−−−−
（２）の「十字路」は、筋を立てるのに、初期からの探偵作家クラブ会員渡辺剣次君に助力してもらった。作中の雄大なトリック、ダムの湖水の底に死体を隠す着想や、新宿の十字路で二つの殺人事件が相交わるという着想は、渡辺君の創意によるものであった。渡辺君の立ててくれた筋を、私に書きやすいように多少の変更を加えて、文章は私自身が書いた。したがって、これは半ば以上私の小説といっていいので、全集にも入れることにした。−−−−−−−−−−−引用終わり−−−−−−−−−−−−−−−−
全文は、とりあえず小説作品コーナーで見てもらうとして、このように十字路は、乱歩自身も認める渡辺剣次のアイデアも含めて構成された長篇ですね。
他に乱歩がその多くを執筆だけしたものには、耽綺社同人の「空中紳士」もありますが、恐らくこれは、その後の扱いや、その出来から言っても、乱歩はただ筆を執っただけだけだったのでしょう。つまりアイデアの殆どは耽綺社の合議ででたものだったんだと推測出来ますね。
それと、多分「十字路」と反対の立場に近いのが、岡戸武平が代作した「蠢く触手」ではないかと思います。もっとも、あれは乱歩が少しだけ原稿確認をし、ほんの少しアイデアも提供した程度だとは思いますが。
私個人では、「十字路」は乱歩長篇で最も好きでは無い作品ですね。それは「恐怖王」と並んでダントツな地位とも言えます。単なる私の好みですが。
No[492][Subject] 近刊ミステリ文庫情報 2001/09/15[土]-00:45:09 よろりん MAIL f038217.ap.plala.or.jp
今月、河出文庫から
本格ミステリコレクション１「飛鳥高名作選」
というのが出ましたね。調べてみると次からは
岡田鯱彦、楠田框介、鮎川哲也、島久平、鷲尾三郎
と続くようです。・・・誰も読んだことないな（滝汗）。
「今回は戦後作家」とありましたので、
戦前作家もそのうち出るのかもしれません。
１０月には扶桑社の昭和ミステリ秘宝が２冊。
岡田鯱彦「薫大将と匂の宮」、山田風太郎「妖異金瓶梅」
この作品じゃないけど、山風はかろうじて１冊読んでるな（汗）。
あと、創元からも（前から云われていますが）
１０月に大阪圭吉２冊。
どれも面白そうです。
Re：[492][Subject] 2001/09/15[土]-07:31:56
Ｅ・キング t01-798224.sakai.pop.isao.net
河出文庫のシリーズは、ちくま文庫の”怪奇探偵小説傑作選”に続いて、
今回も日下三蔵さんの編者ですね。「飛鳥高名作選」の解説などを読むと、
やはりインターネットを通しての、ミステリ通の関心がこうした隠れた
名作発掘へ大いに反映されているみたいで、日下さんのファンライクな、
精力的な活動は実にありがたいことです。今回の河出のシリーズは、
戦後作家でも、極々読めなかった作家ばかりで、実に貴重かつ期待できますね。一応戦後編は第一期となっていますし、日下さんの解説によれば、
次は戦前編予定らしいので、これが第二期になるのでしょう。もっとも、やはり購買者の反応如何によっては刊行に少なからず影響を与えるでしょうから、戦前編がつつがなく出せるよう、売れ行きがいい事を願いますね。
扶桑社の昭和ミステリ秘宝も、最初の刊行からずいぶんラインナップを
増やしてきましたね。このシリーズ、今年８月から遡って出た４冊（香山滋、泡坂妻夫、朝山蜻一、皆川博子）は「官能編」と称して、微妙に傾向が変わってたりしてましたが。
一応シリーズには”絶版覆刻”を売り文句にしておりますが、
山田風太郎と岡田鯱彦の２長編は、表題作に関してはまだ現行本は存在していたりします。「妖異金瓶梅」は廣済堂文庫、「薫大将と匂の宮」は、
国書刊行会の単行本で読むことができます。今回の扶桑社文庫版では、
併収の作品や、＋αの要素に注目したいところです。
その＋αで私の知りえたところでは、「妖異金瓶梅」は”完全版”とのこと。というのは、この作品は連作短編が一本の長編を形成するストーリー展開なのですが、初刊以来、流布本の多い作品ながら'７８年の桃源社版を境に、作者の意向により削除された一編が存在しております。おそらく完全版とはその削除編「銭鬼」も含めたバージョンになるはずです。この点だけでも、買いの要素としては大きいかと思います。
創元の大阪圭吉集もちゃんと今秋予定を守ってくれましたね。１０月は、
名作品集が目白押しです。
＞よろりんさん
山風の本、かろうじて読んだ１冊、ってのが妙に気になりました（笑）。
個人的詮索で恐縮ですが、よければ題名教えてください。
Re：[492][Subject] 私が読んだ１冊の山風 2001/09/15[土]-23:56:24
よろりん MAIL f038178.ap.plala.or.jp
＞Ｅ・キングさん
１冊だけ読んだ山風本というのは
「奇想小説集」（大衆文学館講談社のシリーズ）
です。山風さんには以前から興味があったのですが、
１冊も読んでいないうちに亡くなってショック！！
朝刊で報道されたその日に読みました。
Re：[492][Subject] 2001/09/16[日]-01:02:00
アイナット 122154127.ppp.seikyou.ne.jp
おおっ、河出第二期の予定は戦前ですか!?
いえ、まだ飛鳥高集を購入していないもので、とにかく嬉しいですね。
とりあえず飛鳥高集も近々他の新刊共々買う予定です。
しかし私的には、やはり第２期するなら、甲賀三郎集、大下宇陀児集、木々高太郎集、角田喜久雄集とか期待したいですね。大庭武年／星田三平集、水谷準集とかも面白そうです
Re：[492][Subject] 2001/09/16[日]-02:34:36
Ｅ・キング t02-79824d.sakai.pop.isao.net
つまらぬ質問をしてしまいましたが、律儀にお答えくださいまして、感謝です。なるほど「奇想小説集」だったのですね。以前紹介した「男性滅亡」をもしかしたら読んで頂けたのかな、とか思ったので、少し気になったのでした。「奇想小説集」はしかし、今となっては大衆文学館のレーベル自体、
ほぼ品切れになって、入手に苦しむ方だと思うのですが、
今年からの光文社文庫版作品集が刊行され大方の（過去の絶版書所収などからの）ミステリ系短編が網羅されつつありますが、現在の段階では、この本ぐらいでしかまだ読めない短編も数編あるはずです。
収録の「蝋人」他、奇想あり笑いユーモアあり、実に傑作集ですね。
Re：[492][Subject] 2001/09/17[月]-00:06:45
よろりん MAIL f038031.ap.plala.or.jp
河出文庫、第２期を出すとなると、
創元や春陽とダブらないようにしないといけませんよね。
創元がほとんど名作を採っているので、
まあ、私が危惧するようなことではないですが。
＞Ｅ・キングさん
探偵小説八十年（改めて笑）にも興味はあるので、そのうち読むと思います。
「奇想小説集」は大手古本屋で開店日に入手しました。
殆どがナンセンスギャグといった趣でしたが、趣向の違う「黄色い下宿人」が一番良かったです。ただ、新聞報道でネタが分かっていたので、そこはかなり残念でした。
光文社の全集、現在６巻まで出ていますね。実は３巻までは持っているのですが・・・読んでいません。
自分で買った本は読まないで、図書館の本ばかり読んでいるのは私の悪い癖です。
No[491][Subject] 復刻版「少年探偵手帳」 2001/09/11[火]-23:20:31 黄光明 MAIL itbs094n019.ppp.infoweb.ne.jp
あの懐かしき「少年探偵手帳」が大分前ですが、復刻版で出てました。オリジナルの探偵手帳は、今では３０万円くらいするそうですが、こちらの復刻版は、文庫本価格で購入できます。串間努編纂で、前半が乱歩オリジナルの「少年探偵手帳」の復刻影印版で、後半が編者串間氏の「串間版少年探偵手帳」になっています。この串間版は、探偵の知識と言うよりは、子供の生活の知恵集と言った類のもので、例えば、「クサイ足を防ぐ法」なんていうのも載っています。串間は、「まあ探偵は何でも知っていなくてはいけないのだから、こういうのもありだ。」なんてコメントしていますが、あれじゃまるで「少年探偵手帳」と言うより「伊東家の食卓」みたいだ。
Re：[491][Subject] 2001/09/12[水]-00:50:34
アイナット 122154061.ppp.seikyou.ne.jp
それは私も持っています。興味深いものでしたね。現在でも光文社文庫で５００円で買えるので、ぜひまだ買ってない方はチェックすることをお奨め致します。
No[490][Subject] ふみさん、初めまして。 2001/09/11[火]-23:00:43 黄光明 MAIL itbs094n019.ppp.infoweb.ne.jp
<七つ道具を携帯してるんですか？マジで笑ってしまいました〜。>
笑ってしまいましたなんて、それって軽蔑しているんですか？
Re：[490][Subject] 2001/09/12[水]-00:12:19
ふみ MAIL fukuyama-014.tiki.ne.jp
こんばんは。今日はニュースが騒がしくて眠れません。
＞笑ってしまいましたなんて、それって軽蔑しているんですか？
んなわけないですよぉ〜！喜んでしまって笑ったんです(^-^) 私は少年探偵団シリーズなどが大好き人間でして、、、。
あの縄梯子、そんなに登るのが難しいものだったんですか。それじゃ持ってる少年達は相当練習したんでしょうねぇ。私じゃ無理だわ。
万年筆型の小型懐中電灯みたいなのは、、、あら？なんか名探偵コナンのグッズとごっちゃになってしまいました^^;
関係ないですが、怪人二十面相のトリックってマジックを使ったものが多いですよねー。先日その事を考えてたら急に興味がわいてきまして、マジックの世界を勉強したくなりました。今、専門書を何冊も取り寄せ中です（あぁ、お金が・・・）。
Re：[490][Subject] ふみさん、今晩は。 2001/09/12[水]-00:31:16
黄光明 MAIL itbs094n019.ppp.infoweb.ne.jp
＞こんばんは。今日はニュースが騒がしくて眠れません。
―何のニュースがですか？
＞万年筆型の小型懐中電灯みたいなのは、、、あら？なんか名探偵コナンのグッズとごっちゃになってしまいました^^;
―それは私も持っています。例えば新宿京王百貨店の旅行用品売り場や東急ハンズあたりで入手できます。
＞関係ないですが、怪人二十面相のトリックってマジックを使ったものが多いですよねー。先日その事を考えてたら急に興味がわいてきまして、マジックの世界を勉強したくなりました。今、専門書を何冊も取り寄せ中です（あぁ、お金が・・・）。
―ふみさんはどちらにお住まいですか？もし東京方面なら、「新宿末広亭」や「浅草演芸ホール」等の寄席へ行くことをオススメします。北見マキや松旭斎美智などのマジシャンのマジックを生で見られます。前の席に座れば、イジってもらえます。つまりロープを持ってとかカードを引いてとか言われてマジックに協力参加が可能です。二十面相ものは私も好きですが、私は変装そのものに興味があります。オカマに見られないようなリアルな女装もしてみたいですね。ちなみに私はスタイルと声、それから耳からあごのラインがルパン三世に似ていると言われます。
Re：[490][Subject] 追加 2001/09/12[水]-01:08:02
黄光明 MAIL itbs093n038.ppp.infoweb.ne.jp
＞こんばんは。今日はニュースが騒がしくて眠れません。
―何のニュースがですか？
この件解りました。ニューヨークの一件ですね。貿易センタービルに旅客機突入でハイジャックされていたとか言う・・
最近テレビはあまり見ないもので・・・
先日も新宿歌舞伎町のビルで火事があり大変でした。私も歌舞伎町の遊び人だから気をつけないと・・・
Re：[490][Subject] 2001/09/12[水]-19:57:51
ふみ MAIL fukuyama-005.tiki.ne.jp
黄光明さん、いろいろ教えてくださってどうもありがとう(^-^)
東京へは年に一度くらいしか行かないので、なかなか難しいのですがおもしろそうですね。次に行く時検討してみます〜。
今週末はさっそく東急ハンズに行って小型懐中電灯探してみる予定です。私も七つ道具をそろえねば・・・
No[489][Subject] 乱歩の蔵書目録 2001/09/11[火]-11:24:07 よろりん f038045.ap.plala.or.jp
先日話題になった、「乱歩の手紙大量に見つかる」。
本日（９月１１日）の朝日新聞朝刊文化面に、続報のようなものがありました。
それによると、蔵書目録は完成間近だが、
どのように公開するかは決まってないとか。
Re：[489][Subject] 2001/09/12[水]-00:48:05
アイナット 122154061.ppp.seikyou.ne.jp
蔵書目録完成間近ですか〜。それは楽しみですね。ぜひ販売して頂きたいものです。もっとも二万はしそうですが。
Re：[489][Subject] 2001/09/12[水]-01:03:32
アイナット 122154061.ppp.seikyou.ne.jp
他のソースで、パソコン入力したことを知りました。
となると、CD-ROMかダウンロード販売の電子出版あたりにも期待したいような気がします