「改造」(改造社)
創作タイトル 探偵作家 号数 備考
愚人の毒 小酒井不木 大正15年秋季特大號(9月号)
江戸川亂歩 昭和4年6月号、7月号 《雑誌『改造』の四十年》で確認
殺された天一坊 浜尾四郎 昭和4年10月号 《雑誌『改造』の四十年》で確認
寄木細工の家 横溝正史 昭和4年10月号
恐るべき教師 大下宇陀兒 昭和6年8月号
魔法街 大下宇陀兒 昭和7年1月号
ラヂオ殺人事件 海野十三 昭和7年4月号
日米戦争は斯くして 谷譲次 昭和7年4月号
殺人犯 大下宇陀兒 昭和7年10月号 探偵戯曲
キチガヒ地獄 夢野久作 昭和7年11月号
夢殿殺人事件 小栗虫太郎 昭和9年1月号
社会記事一歩前 牧逸馬 昭和9年4月号 《雑誌『改造』の四十年》で確認
三時間の悪魔 大下宇陀兒 昭和9年8月号
オフイリヤ殺人 小栗虫太郎 昭和10年2月号
迷走神經 木々高太郎 昭和10年3月号
將棋の神祕 甲賀三郎 昭和10年9月号
貝殻館綺譚 横溝正史 昭和11年1月号
戦場 夢野久作 昭和11年4月号 遺稿
《雑誌『改造』の四十年》で確認
嘘つきアパート 大下宇陀児 昭和11年7月号 《雑誌『改造』の四十年》で確認
倫敦塔秘史 破獄囚「禿げ鬘」 小栗虫太郎 昭和12年2月号
坑鬼 大阪圭吉 昭和12年5月号
モンテ・カルロの下着 久生十蘭 昭和13年6月号
張家口の駱駝屋敷 松本泰 昭和14年4月号 《雑誌『改造』の四十年》で確認
ベートーヴェン第十交響曲 木々高太郎 昭和15年4月号 《雑誌『改造』の四十年》で確認
以下、非創作と思われるもの(全て現段階では、《雑誌『改造』の四十年》で確認した)
芭蕉の葉 稲垣足穂 大正14年11月号
性の苦悶とその打開 小酒井不木 大正16年1月号
結核治療と闘病 小酒井不木 昭和2年9月号
字で書いた漫画 牧逸馬 昭和3年4月号
近代物理学とパル教授の錯覚 稲垣足穂 昭和3年4月号
説教強盗私見 甲賀三郎 昭和4年3月号
いがまんだん 保篠龍緒 昭和4年6月号
探偵小説の変遷 森下雨村 昭和4年7月号
レコード市場争奪戦 星野辰男 昭和5年4月号
ヴァン・ダインの作風 平林初之輔 昭和5年11月号
自動車を繞る犯罪 浜尾四郎 昭和5年11月号
探偵ルネ・カセラリ 大仏次郎 昭和6年1月号
拳談 牧逸馬 昭和7年1月号
パトロン百面相 辰野九紫 昭和7年1月号
チャップリン上陸 谷譲次 昭和7年5月号
スポウツ回顧談 牧逸馬 昭和7年7月号
迷宮事件妄談 水谷準 昭和7年9月号
ギャングを語る 牧逸馬 昭和7年12月号
競馬の怪談―真夜中の煙草2 谷譲次 昭和8年3月号
私刑物語 谷譲次 昭和9年3月号
西洋怪異談 谷譲次 昭和9年7月号
流線型以後 佐野昌一 昭和10年6月号
畸史三種 小栗虫太郎 昭和10年8月号
日本探偵小説の多様性について 江戸川乱歩 昭和10年10月号
青酸加里 木々高太郎 昭和11年1月号
最近の犯罪と捜査批判 森下雨村 昭和11年2月号
贋札事件考 海野十三 昭和12年5月号
だいこん 久生十蘭 昭和14年6月号
ヷン・ダイン回顧 江戸川乱歩 昭和14年6月号
妙子ちゃん事件について 木々高太郎 昭和14年8月号
電気よ、気が違ったか? 佐野昌一 昭和14年10月号(第10号)
スパイと通信の今昔 佐野昌一 昭和14年9月(欧州大戦臨時増刊)(第11号)
巴奈馬朋次郎記 小栗虫太郎 昭和14年11月号(第12号)
ナポレオン的面貌 小栗虫太郎 昭和16年1月号
熱帯戦線必携品談義 海野十三 昭和17年6月号

(註1)「改造」の調査できた号を年数と号数で表すと、、1926(1,10)、192(1)、1930(11,12)、1932(1〜12)、1933(4〜6,9〜12)、1934(1,3,4,6〜13)、1935(1〜12)、1936(1〜6,9〜12)、1937(1,2,5〜15)、1938(1,3〜12)。但しこの中でも、漏れがある可能性は否定できない。なお、「改造」誌は基本的に月刊で年12冊っぽいが、それを越えているものは特別号の影響だろう。

(註2)備考に《雑誌『改造』の四十年》で確認、とあるものは、その本の《目次總覧》でのみの確認となる。直接作品を目で見たわけでないので、創作、非創作の別や、非専門探偵作家の探偵小説を加え損なっている可能性がある。非専門探偵作家に関しては、タイトルが探偵小説に関係ありそうな場合を除いて加えていない。(例.平林初之輔「木崎村農民学校問題所感」、前田河廣一郎、片岡鉄平の作など多数。)
なお、この《雑誌『改造』の四十年》での確認作業及びこのリストへの反映は昭和19年6月号の戦前版廃刊までにし、戦後版確認していないので、注意されたし。


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