黒い虹

登場人物
(第一回の乱歩執筆分のみ)
涼子(=河合涼子〔水谷準命名〕),涼子の夫(=河合京一郎〔水谷準命名〕),冬雄(=河合冬雄),チンドン屋,姉や,竹やなど

主な舞台
(第一回の乱歩執筆分のみ)
鎌倉(涼子の家,大仏の裏など)

作品一言紹介
『婦人公論』昭和9年1月号から6月号まで連載。
江戸川乱歩→水谷準→大下宇陀児→森下雨村→海野十三→甲賀三郎とリレーしていく連作探偵小説。乱歩の最初の検閲削除の伏せ字も多々ある陰惨な棺桶殺人事件を筆頭に海野までが不可解な殺人事件を描いていく。私から見ても意外な犯人候補の皆無性と矛盾からどういう解決があるのか、と心配するほどであったが、ラストの甲賀は持論を見せつつ、感動するほど美事なまでに解決させた。さて、因縁の指環をめぐるこの犯罪事件に、甲賀三郎がつけた解決とは如何なるものだったか?

章の名乱舞(参照は春陽文庫)
合作の一(発端)、江戸川乱歩:【チンドン屋】【恐怖の一夜】【棺桶殺人事件】
合作の二、水谷準:【賛美歌四七五番】【死の舞踏会】
合作の三、大下宇陀児:【不気味な面会人】【山羊髯の医者】
合作の四、森下雨村:【脅迫状】【第四の殺人】
合作の五、海野十三:【形身のコンパクト】【疑問の男】【切れた糸】
合作の六(終局)、甲賀三郎:【前回までの検討】【河合京一郎の最期】【花籠マキ子の失踪】【指環の秘密】【真犯人】

比較的最近の収録文庫本
講談社文庫・江戸川乱歩推理文庫『畸形の天女』(乱歩分のみ)
春陽文庫・合作探偵小説『黒い虹』


(注意)残念なことに講談社文庫,春陽文庫は品切・絶版中・・・


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