湖畔亭事件


登場人物
私,河野,三造,長吉,その他の湖畔亭関係者(主人、女中連、番頭など),警察関係者連,〆治,松永某,木村,松村青年

主な舞台
H山中A湖畔にある湖畔亭

作品一言紹介
湖畔で起こった奇怪な死体消失事件。主人公はレンズを使った覗き趣味を持つレンズキチガイとも言うべき病的人物。そして湖畔亭においてもその欲望を満たそうと仕掛けを作るが、そこからよもや殺人事件に巻き込まれることになろうとは。そう、意外や意外、それが映し出したのが殺人シーン本番だったのだ。更に奇怪な事に現場の浴場には血痕だけがあり…死体が無く…、そういう状況下で芸者が行方不明になったのである。この事件の驚くべき真相とは!? エッセンス詰まった怪奇本格と言えるだろう。

章の名乱舞(参照はちくま文庫)
一から三十五まで

※(異本たる春陽堂バージョンに於ける異章題)
1から35まで

著者(乱歩)による作品解説(ちくま文庫引用)
大正十五年一月から三月まで「サンデー毎日」に連載したもの。中途で筋にい行きづまり、たびたび休載して、当時の編集長渡辺均さんに大へん迷惑をかけたが、同時に書いていた「苦楽」の「闇に蠢く」は、とうとう中絶してしまった(あとで本にするときに結末をつけた)のに比べて、これはともかくも完結した。しかし、予定よりずっと早く打ち切ったのである。これも「一寸法師」同様、非常に恥ずかしく思っていたのだが、案外評判は悪くなかったようである。

比較的最近の収録文庫本
角川文庫・江戸川乱歩作品集『蜘蛛男』
講談社文庫・江戸川乱歩推理文庫『湖畔亭事件』
春陽文庫・江戸川乱歩文庫『黒蜥蜴』
創元推理文庫・乱歩傑作選『湖畔亭事件』
ちくま文庫『江戸川乱歩全短篇2ー本格推理2』

(注意)残念なことに角川文庫と講談社文庫は品切・絶版中・・・


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