新宝島


登場人物
琴野一郎,前田保,西川哲雄,琴野君の父及び親戚,西洋人の水夫たち,水夫長,顔中髭だらけの船長or首領,海賊たち,犬のポパイ,眼鏡猿,鸚鵡,モジャモジャひげのイギリス人ヘンリー,黄金国の人たち

主な舞台
長崎市,オランダ領セレベス島メナド港,やまと島

作品一言紹介
「少年倶楽部」昭和十五(1940)年四月〜翌十六年三月まで連載。
東京市芝区に住む小学六年生の琴野一郎君とその親友の前田保君、西川哲雄君が巻き込まれた少年冒険小説。日頃の学業のご褒美として長崎市へ出かけることの出来た三人はひょんなことから海賊船の囚われの身となり、それでも脱走するが、運命は彼らに未開の島の用意していたのだった。その島で繰り広げられる困難に勇気と知恵で立ち向かう三人であったが・・・・・・・。
1940年という対英米戦直前の緊張状況にも関わらず乱歩が平和指向を少年たちに投げているのが心休まるものだったが、ラストはどうも頂けなかった。なお、冒険小説的にはそのラスト以外は十分面白く読めると思う。そのラストがラストならロビンソン・クルソーの代わりにもなりそうだったのだが(笑)

章の名乱舞(参照は三一書房の『少年小説体系』第7巻少年探偵小説)
【不思議な帆船】【闇の中の綱渡】【ボートの中の三人】【生か死か】【椰子の実】【鹿と鸚鵡】【人間のいない国】【難破船】【火と水】【日の丸】【哲雄君の第二の手柄】【やまと島の住民】【地底の声】【洞窟の怪人】【黄金の国】【魔の湖】【ポパイの最期】【地獄への旅】【火の柱】【大暗黒】【星だ! 星だ!】【鰐】【夢の国】【凱旋の日こそ】


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