新文芸読本 江戸川乱歩

河出書房新社刊


◇目次紹介◇


1.乱歩小伝

探知小説の鬼 江戸川乱歩               高瀬西帆


2.ようこそ幻影城へ

乱歩文学の鳥瞰 中島河太郎
玩具愛好とユートピア◆乱歩文学の本質 澁澤龍彦
江戸川乱歩と耽美主義文学◆二つの戦後の乱歩 日影丈吉
怪奇とモダニティー◆江戸川乱歩の「転向」 鈴木貞美


3.素顔の乱歩

なつかしの乱歩=その臨床的人間解剖 山田風太郎
熱烈な外道文学◆江戸川乱歩氏にきく 開高健
乱歩先生と乱歩氏と蘭芳 都筑道夫
父・乱歩のことあれこれ 平井隆太郎


4.私の愛した乱歩

因縁のようなもの◆江戸川乱歩と私 栗本薫
禁断のエロス≠ノ圧倒された! 清水義範
原体験としての乱歩 権田萬治
大先輩乱歩 川村二郎


5.うつし世はゆめ

「熱」  橋本治
うつし世はゆめ   久世光彦
反転の美学   皆川博子
インファンテリズムのガラパゴス島◆江戸川乱歩全集   松田道弘


6.視ることの快楽

「二銭銅貨」を読む 小酒井不木
気がつくと日常 池内紀
離島文学考◆乱歩か潤一郎か 中野美代子
『人間椅子』が据えられるとき 高橋世織
探偵の恋◆江戸川乱歩・三島由紀夫『黒蜥蜴』 川村湊


7.芸人・探偵・怪盗

大道芸人たち 松山巌
高等遊民から青年紳士へ、明智小五郎 二上洋一
孤独すぎる怪人 中井英夫


※他に《作品》として「白昼夢」「指」「一人二役」「私は、犯罪者的素質を持っていた」「浅草のロビンソン」「明智小五郎略伝」「私のペンネーム」を、別に乱歩イラスト集、乱歩作品一覧、いろいろな興味深いミニ情報、乱歩の東京、名古屋・三重、京阪における移動図などのイラスト、年譜、ブックガイドなども収録している。