江戸川乱歩コレクションIII
一人の芭蕉の問題（河出文庫）

編者：新保博久＋山前譲

収録エッセイ

『涙香の創作「無惨」について』『日本探偵小説の系譜』『日本の探偵小説』『「乱歩愛誦探偵小説集」序』『推理小説今昔』『原始法医学書と探偵小説』『明治の指紋小説』『一般文壇と探偵小説』『続・一般文壇と探偵小説』『探偵小説は大衆文芸か』『発生上の意義だけを』『前田河広一郎氏に』『旧探偵小説時代は過ぎ去った』『探偵文壇の「垣」について・他』『不可能説に関連して』『探偵小説の意欲』『一人の芭蕉の問題』『探偵小説の宿命について再説』『探偵小説純文学論を評す』『探偵作家としての小酒井不木氏』『「押絵の奇蹟」読後』『「文学少女」』『「本陣殺人事件」』

※乱歩生前のエッセイ集のうち、Y2K.M5現在、「幻影城」「続・幻影城」「探偵小説の謎」「海外探偵小説作家と作品」「わが夢と真実」は入手可能。
※※収録文庫の「講談」とは、講談社文庫全六十五巻（Y2K.M5現在、絶版・品切れ中）のこと。「筑摩」とは、乱歩随筆選のこと。

（註１）２回の「宝石」誌の文章に附記が付いたものが『幻影城』に収録。なお、後半の昭和２３年の方は『付「不連続殺人事件」を評す』という文章である。
それと、注意すべきは、『付「不連続殺人事件」を評す』では坂口安吾『不連続殺人事件』のトリックネタばれが、そして附記ではクリスティ『アクロイド殺し』とザングウィル『ビック・ボウ事件』の犯人ネタばれがあります。

（註２）「新潮」昭和二十五年四月号に発表されたものに『付「抜打座談会」を評す』という長文が追加されて、「宝石」同年五月号に掲載されている。なお、「幻影城」に収録される際は、「宝石」に載った完全版に『一人の芭蕉の問題』が続けて再録。

（註３）この評論『本陣殺人事件』には、その横溝正史氏の作品の致命的ネタバレ多数の他、クイーン『Ｙの悲劇』、ベントリー『トレント最後の事件』の犯人明かしなど強烈なネタばれがありますので、未読の方は注意するように勧告しておきます。