双生児(ある死刑囚が教誨師にうちあけた話)


登場人物
語り手(私),私の兄,私の兄の妻,刑事など

主な舞台
東京,東京駅,山北駅など

作品一言紹介
私は強盗殺人を犯したゆえの死刑囚であった。その私は鏡などで、とにかく自分の姿を見ることに恐怖していた。というのは、その私には、この強盗殺人以外にも世にも恐ろしい忌むべき罪があったからであった。その驚くべき懺悔の内容とは・・・・・・・・・?

著者(乱歩)による作品解説(ちくま文庫引用)
「新青年」大正十三年十月号発表。前項に書いた通り、これは「二癈人」につぐ第五作であった。顔から服装から寸分のちがいもない二人の男が、一方は被害者、一方は加害者としての殺しの場面に興味を持って、この小説を書いた。ある程度その気持は出ていると思う。この作も前記英訳短篇集の中に The Twins と題して編入されている。

※(注)もちろん、この前記短篇集とは、ジェームス・ハリス英訳の乱歩短篇集 Japanese Tales Of Mystery and Imagination(1956)のことである。


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