登場人物
僕，Ｔ，Ｔの細君
主な舞台
特に記載なし
作品一言紹介
その題名の示す通り一人二役の話で、Ｔがその妻に対して別人として近づいて行くが･･････。
著者（乱歩）による作品解説（ちくま文庫引用）
春陽堂の「新小説」大正十四年九月号に発表。またしても私の好きな一人二役である。しかし、これは甚だ風変わりな着想だったので、誰かが「一作ごとに頭の毛の薄くなるような不思議なことを考え出す男だ」と評した。これは筋書きみたいな短いものだが、もっと長く書けば面白い小説ができたのではないかと、われながら、もったいないように感じたことであった。