真実究明掲示板

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65 乱歩の少年もの
投稿者 投稿日 2002年7月26日00時05分
初めて書き込みます。
卒論で取り組んでいる人がけっこういるようで嬉しいです。
わたしも卒論は乱歩でした。
その際に少し調べて結局判らなかったことがあります。
乱歩の少年ものはポプラ社でほとんど出されているわけですが、
前半は本人のものに間違いないのですが、
後半の、いわゆるリライトされたものは誰がリライトしたのかという問題です。
当時関わっていたという戸川安宜氏に話しも聞いたのですが、
原稿はその都度乱歩氏本人からの手渡しだったので
本人の手によるものなのか、別の誰かの手によるものなのか、
今となってはわかりません、とのことでした。
講談社版で少年版江戸川乱歩選集というのが唱和45年頃に出されていて、
たとえば「幽鬼の塔」は、作・江戸川乱歩、文・山村正夫とあり、
奥付には著者・江戸川乱歩とあります。
これと、ポプラ社版のものは別物ですし、大人向けのもの春陽社版のものは別物です。
結局、ポプラ社版のリライトものは本人が書いたのかどうなのか。どなたか知っている人はいませんか?


Re: 乱歩の少年もの
投稿者 アイナット - 2002年7月28日00時54分
名張人外境(http://www.e-net.or.jp/user/stako/)の中相作さん編集の「江戸川乱歩執筆年譜」には、ポプラ社の乱歩リライト物は「黄金仮面」を除き、氷川瓏の手による物だという武田武彦の証言が載っています。ちなみに「黄金仮面」だけは、証言者・武田武彦の手による物です。

それと山村正夫の乱歩については私はわかりませんが、横溝少年物では、由利先生物を無理やり金田一に改竄したそうです。(参考=芦辺倶楽部過去ログ18・http://ashibe.hoops.ne.jp/bbslog/Kako18.html及び19)




Re:Re: 乱歩の少年もの
投稿者 - 2002年7月28日08時46分
アイナット様、早いレスありがとうございます。
名張人外境を少し見てみましたが、
ご指摘の記事がどこに掲載されているか判りませんでした。
氷川氏のことは判りますが、武田氏のこともよくわかりません。
情報の出所や信憑性はどうなのでしょうか・・・

Re: 乱歩の少年もの
投稿者 アイナット - 2002年7月28日23時58分
中島河太郎監修・中相作編集の「江戸川乱歩執筆年譜」という名張市立図書館刊行の書籍をご覧下されば、ハッキリ書いてあります。県立クラスの図書館か大学図書館なら置いてあるかも知れません。

もし、それが面倒のようでしたら、情報源の中さん(名張人外境・管理者)その人に直接聞かれたら如何でしょうか? 

あと武田武彦氏については、ネットでも容易に調べられるかと思います。
63 湖畔亭事件について
投稿者 ゆかり 投稿日 2002年6月21日11時36分
最近、乱歩が好きになり、乱歩の作品を片っ端から読み耽っているゆかりです。
先日、『湖畔亭事件』を読んだところ、解らない点があったので、
みなさんに教えていただきたいと思って書き込みます。

最後に、「ただ一つ、ここに或る重大な疑問が残されています」とありますが、
この疑問とは何のことを指すのですか?
みなさん、教えてください!おねがいします。


Re: 湖畔亭事件について
投稿者 アイナット - 2002年6月22日23時41分
ゆかりさん初めまして。

疑問の点ですが、そのラストの文章に明らかに答えが書いてあると思いますよ。そこに出て来る名前に着目して、少し読み直して考えてみれば、きっと分かるかと思います。


レスありがとうございます。
投稿者 ゆかり - 2002年6月26日14時07分
読み直してみましたが、よく解りません。

本当に河野は長吉を殺したってことですか?
それとも三造を殺したってことですか?

すいませんが、詳しく教えてください。

Re: 湖畔亭事件について
投稿者 アイナット - 2002年7月7日23時22分
それだけ読解していれば、十分でしょうね。本を読んで、ハッキリしない点を考えるのは多かれ少なかれ個々人の自由です。

Re: 湖畔亭事件について
投稿者 きーす - 2002年12月1日00時17分
どうも、はじめまして。これはそのどちらかといえば、明らかに「三造を」でしょうね。長吉がどうなったかは、文中ですでにお読みになったはずです。
62 うめき声について。
投稿者 小園 投稿日 2002年6月8日23時37分
はじめまして。小園と申します。
中学のときに乱歩に出会い、今年、乱歩で卒論を書くことになりました。
そこで皆さんにお聞きしたいことがあります。
乱歩の作品内での「うめき声」についてどう思いますか?
『お勢登場』のうめき声は、長持という限られた空間の中から発せられるもので、この特殊な状態において、聴覚・視覚・触覚の中で、一番効果範囲が広いものとなります。
他の作品の中で、空間が効果的に使われている場合の「うめき声」や、その他の状況での「うめき声」など、面白いものがあれば教えてください。


Re: うめき声について。
投稿者 松村武 - 2002年6月13日17時44分
乱歩作品における「空間が効果的に使われているうめき声」の問題ですか・・・。これはまた難しいテーマですね。
うめき声ではなくて恐縮ですが、「或る空間における声・セリフ」に広げても宜しければ、「お勢登場」の他、下記の作品が印象的だと思います。

「赤い部屋」の終盤における「ク、ク、ク、ク、ク、ク・・・」との笑い声。
「大暗室」のラストシーンでの大曽根の声なき笑い声。
「虫」の終盤における土蔵での繰り言。
「白髪鬼」のラストにおける意味不明のセリフ「うっちょいでしょ・・・」。
「人でなしの恋」の土蔵における門野の睦言。
「鏡地獄」の発狂シーンでの泣き声。
「パノラマ島奇談」の殺人シーンでのセリフのやり取り。
「孤島の鬼」の洞窟シーンでの蓑浦・諸戸のセリフのやり取り。

そして、これらのシーンでの「声」に共通するのは、「狭くて、生暖かく、薄暗い場所での感情の表現」ということだと思います。乱歩の作品全般に特徴的なことですが、この「狭くて薄暗い空間への偏執的な嗜好」は乱歩の作品世界における一番の特徴であり、「屋根裏の散歩者」において、「・・・その恐ろしさが、何の因果か、彼にはゾクゾクするほど嬉しい」と、いみじくも表現されているとおりです。乱歩の作品には、「広くて明るい、屋外での感情表現」などという健康的な感情の発露(笑)は、殆どないと思います。「孤島の鬼」の洞窟シーンでも、諸戸のセリフで、「このまま暗闇の中にいるほうが、いっそ嬉しいのだ」とかいうセリフがありますし・・・。
この辺りは、乱歩自身の性格とも密接に絡んでいる傾向であり、フロイト風の精神分析をするならば、「胎内回帰願望」があるのでは、と思います。「乱歩作品における『声』は、即ち子宮における胎児の声である」と言ったら牽強付会に過ぎるでしょうが(笑)。

あと、同時代の他の探偵小説作家との比較をするならば、夢野久作のオノマトペを多用したリズミカルなセリフの数々との比較、特に夢野が謡曲の師範であったこと、そして乱歩が音楽に余り興味を示さなかったことを考えると、この二人のセリフ、声の用法における差異は興味深いものと思われます。
また、横溝正史の「面影双紙」での「暗い商家への本能的な恐怖感」など、乱歩には「ゾクゾクするほど嬉しい」ものが、正史にあっては恐怖の対象である点なども比較すると面白いと思います。同様に、正史の「八つ墓村」や「悪霊島」での洞窟シーンにおける登場人物の心理と、乱歩「孤島の鬼」などでの登場人物の心理を比較するのも面白いかも。

何か「うめき声」から離れてしまい申し訳ありませんが、僕には、この程度しか分かりません。ご参考になるでしょうか?

ありがとうございますっ。
投稿者 小園 - 2002年6月24日03時25分
松村さん、レスありがとうございました。
当初、うめき声の聞こえ方等を関東大震災と関連させて調べていたのですが、乱歩はその頃大阪にいた!(多分)という事実の判明により(いや、最初に調べれば分かったことなんですけど……)根本的なところで躓いてしまっていました。これで一歩先に進めそうです。

狭くて暗い所、本当に乱歩は好きですよね。土蔵を書斎にしようとしたというエピソードもスゴイし。
「乱歩作品における『声』は、即ち子宮における胎児の声である」なるほど!とか思ってしまいました。とても面白い考えを聞かせて(読ませて?)いただいて、勉強になりました。
他の作家との比較も興味深いです。今まで乱歩しか読んでいなかったのですが、これから色々探してみたいと思います。

61 お詫び
投稿者 甲子太郎 投稿日 2002年6月2日10時30分
 済みません。下記の投稿に、タイトルを付け忘れていました。
 「ずっと気になっていました」というタイトルだということに、しておいてください・・・。

60 (no title)
投稿者 甲子太郎 投稿日 2002年6月2日10時12分
 初めまして。
 僕は、「孤島の鬼」を読んで以来、乱歩を深く敬愛している高校生です。
 それで、甚だ可笑しな事で恐縮なのですが、一つ質問があります。
 「孤島の鬼」の主人公の蓑浦って、美青年なのでしょうか?そんな気もしますし、そうでない気もしますし・・・。
 諸戸さんの台詞は、惚れた欲目というのもあるでしょうから、差し引いて考えるとしても、「そして、私のまわり気かもしれぬけれど〜何かしら私の身内に彼らを引きつける力があるらしくみえた。」という部分や、深山木氏の言葉や態度なんかが、何となく意味深長ですよね。
 少なくとも秀ちゃんは、蓑浦のことを「きれい」と書いていましたが。
 皆さんはどう思われますか?もし宜しければ、ご意見をお聞かせ下さい。

追伸:男性で諸戸さんファンの方、いらっしゃいませんか?何を隠そう僕がそうなのですが、女性ファンが多いようなので、孤独を感じてしまいまして。


Re: 「ずっと気になっていました」
投稿者 明智 - 2002年6月3日09時44分
甲子太郎さん、お初にお目にかかります。
このサイトへは偶に訪いを試みておりますが、
予も書き込みをするのは、今次が発端となります。

『孤島の鬼』は、なかんづく愛着のある作品です。
本題の、お尋ねの蓑浦氏の件についてですが、
個人的には美青年だというふうに認識しています。
諸戸氏の視点からの描写は措くとしても、
手記上は、「容貌については、わたしは以前からややたのむところがあつた」
と謙遜しながらも、一定の自負の吐露があり、
初代嬢があれほどまでにひたすら懸想したこと、
また深山木探偵の台詞「美しいお客さまがいらしつた」
などから勘案するに、「やはり相応の端正さを
彼は具備していたのでは」と案じる次第です。
諸戸氏もとりわけて眉目秀麗なキャラクターなのだから、
二方の人物模様は、そのほうが絵になりますしね。(笑)

また、ご指摘された如く、深山木氏の言動には、あの仁の
冒険心がなせる複雑な半生とあいまって、示唆に富むべき点が
多いように見受けられますね。蓑浦青年へ如何なる感情を抱いて
いたのか、文脈からは色色と類推できそうです。

予も甲子さんと同様、諸戸氏にはどこか惹かれるところが
あるので、さても好みの似たる士を見出せて、
「我が意を得たり」と悦ばしい限りです。
思わず早早と返信してしまいました。


二伸 このHNは各所では気兼ねなく用いているものの、
   ここのサイトにては、聊か面映ゆいですね‥(^^;

参考になりました
投稿者 甲子太郎 - 2002年6月5日18時50分
 明智さん、早速のレス、どうも有難うございます。興味深く読ませていただきました。
 実は僕も、深山木氏の「美しいお客さま」という言葉は、気に掛かっていたのです。何故わざわざ「美しい」などと付ける必要があるのだろうと、初めて読んだとき(と、言ってもたった一ヶ月半前のことですが)、不思議な感じを抱いたものです。
 「孤島の鬼」の中には、明智さんの仰有るような、想像力を刺激される(?)箇所が随分ありますね。それが、この物語が探偵小説でありながら、幾度読んでも色褪せない理由の一つかもしれない・・・などと、勝手に考えている僕なのです。
 それから、明智さんも諸戸さんに惹かれてらっしゃるということで、僕は殆ど感激に近いものすら覚えました。僕にとっては、乱歩のキャラクターの好みを語り合うことは疎か、周囲に作品を一作でも読んでいる人を探すことすら困難なのです。高校一年生にしては、渋い趣味だと言われてしまったこともあります(笑)。
 兎に角も、些細な質問を笑われず、これほど真剣に答えてくださったことに感謝しております。僕の方も何かお役に立てることがあると嬉しいのですが、何分乱歩歴僅か二ヶ月の弱輩故、難しいかもしれません・・・。
59 質問
投稿者 めぐやん 投稿日 2002年5月26日22時45分
英語の授業で、ホラー小説を使ってるんですけど、Edgar Allan Poe著のThe Black Catって言う作品は、江戸川乱歩の作品なんですかね?そうだとしたらどれの事なんでしょうか?
黒猫譚 って作品かな??


Re: 質問
投稿者 あなご - 2002年5月27日20時09分
こんばんは。さて、その小説は、乱歩の作品ではなくて、エドガー・アラン・ポーという人の「黒猫」ですね。
乱歩というペンネームは、この人の名前をもじってつけられたようです。
58 二十面相の本名(?)
投稿者 705 投稿日 2002年4月29日10時53分
 二十面相の本名は、これを見て初めて知りました。
でも、それは一体どこで明らかになったのでしょうか?
その本の題名を教えて下さい。お願いします。


Re: 二十面相の本名(?)
投稿者 松村武 - 2002年5月2日13時16分
二十面相の本名・遠藤平吉の名が明らかになるのは、「サーカスの怪人」です。どの場面でだったかは忘れてしまいましたが・・・。

Re: 二十面相の本名(?)
投稿者 705 - 2002年5月11日19時11分
 どうもありがとうございまーす!
早速図書館で読んでみようと思います。
57 お礼&ご報告
投稿者 雉魔倫 投稿日 2002年4月1日01時41分
去年の今ごろこちらの掲示板で、乱歩と鏡花に関する卒業論文
を書こうと思いこちらに質問をかきこんだものです。遅ればせなが
ら(完成から3ヶ月遅れぐらいですね、すいません)皆様方のご協
力を得て、卒業論文が無事に完成いたしましたことをご報告申し上
げます。
ちなみにとりあげた作品は、乱歩作では「押絵と旅する男」「鏡地
獄」「目羅博士」「人でなしの恋」等でした。

未熟な点も多々あるできでしたが卒業論文というかたちにはできま
した。これもひとえに皆様方のご協力あってのお蔭だと思っており
ます。本当にありがとうございました。





Re: お礼&ご報告
投稿者 アイナット - 2002年4月7日00時05分
これは、事後報告、どうもありがとうございます。美事なる卒論も完成したそうで、一乱歩ファンとしても嬉しい事です(^^)。それにしても先月の卒業と言う事は、私と同期なのですね。って当たり前ですが(^^;

Re: お礼&ご報告
投稿者 雉魔倫 - 2002年4月11日02時26分
ご返信ありがとうございます。
4月1日投稿なので全て嘘です・・。などいうことはなく(爆)、そうですかぁ同期なのでね。こんな素晴らしいHP開いている方
もいらっしゃるのに私ときたらふがいない限りです。(汗)


56 「D坂の殺人事件」に於ける註について。
投稿者 アイナット 投稿日 2002年2月25日23時45分
「D坂の殺人事件」の最後に、電燈と電池についての注意書きがありますが、あれはいつから付いた物なのでしょうか?乱歩自身によるによる註なのでしょうか? 

桃源社の全集版を底本にしていない春陽文庫版にもあることから奇異に思い、調べて見ました。
そして、いくつか確認してみたところ、

この註がある書籍
創元推理文庫版「D坂の殺人事件」、(旧)角川文庫版「黄金仮面」、(新)春陽文庫版「D坂の殺人事件」、(新)新潮文庫版「江戸川乱歩傑作選」、東京創元社版・覆刻「犯罪幻想」

無いもの
『新青年(覆刻版)』(初出)、春陽堂「心理試験」(復刻版)

S31年の「犯罪幻想」と、 S29年の春陽堂版全集を底本としてると思われる春陽文庫版にあることから、春陽堂版全集の際に註化したのでしょうか? そもそも春陽文庫(春陽版全集)の底本からして謎なのですが?
それとも、もっと以前から、この註は付けられていたのでしょうか?
この「D坂の註付事件」の解決案ありましたら、どうかよろしくお願いします。


Re: 「D坂の殺人事件」に於ける註について。
投稿者 桔梗 - 2002年2月27日00時58分
詳しくはありませんが、レスさせて頂きます。
電球にタングステンを使っていたのが大正から昭和の中期くらいのようですから
昭和24年(辺り)の改訂に伴って註が付けられたかと思います。
家にある北原白秋の詩集の註もやはり24年のものでしたので
当時の改訂では古い事象についての註が盛んに付けられたかと思います。
推測の域を出ませんが……。

Re: 「D坂の殺人事件」に於ける註について。
投稿者 アイナット - 2002年2月27日01時51分
これは桔梗さん、レスありがとうございます。
なるほど、タングステン電球は戦前、戦後直後まで、と考えてよろしいと言うことですね。
それにしても北原白秋の本にも似たような註があったとは。
しかし、となると、あの註は乱歩自身じゃなく、当時の編集者が付けた物になるのでしょうか? 解決が難しそうな疑問ですね(汗)

Re: 「D坂の殺人事件」に於ける註について。
投稿者 素天堂 - 2002年3月1日06時38分
アイナットさま

17・18巻しか手元にないので、推測で申し訳ないのですが、
ご承知のとおり、昭和36年から刊行された桃源社版(クロース装新書)全集で、
乱歩本人が全ての小説作品の用字表現に手を入れています。
それに関するあとがきが、創元推理文庫版の引用されてますが、
その際に、生活風俗等で、戦前とのギャップのできた項目についても、
ある程度、乱歩の手が入っていたと思います。いかがでしょうか。

Re: 「D坂の殺人事件」に於ける註について。
投稿者 アイナット - 2002年3月2日23時35分
素天堂さん、レスありがとうございます。
いえ、桃源社版以前の、昭和31年の「犯罪幻想」(確認は復刻版)所集の「D坂」でも、この註がありましたので、乱歩の手なのか否か迷っていたのですね。
55 ご存知ありませんか?
投稿者 投稿日 2002年1月20日02時33分
はじめまして。
小説に関して凄く初心者のものです。

聞きたいことがあるのですが、
乱歩もの、または違う著者の怪奇小説、探偵小説などで
「旧仮名遣い・旧字体」で書かれている小説本とゆうのは
売られているものなのでしょうか。
どなたか、ご存知でしたら、出版社、著者など、是非おしえてください。
できたら乱歩ものがいいんですが、
他に この著者の小説は面白いとゆうのでも
宜しかったら おしえてください。

お願いします。


Re: ご存知ありませんか?
投稿者 目羅博士 - 2002年1月21日01時35分
空さん、こんばんは。
乱歩ものに関してだけ言うと、現在書店で売られている本は
新仮名遣い、新漢字のものしかないと思います。

どうしても旧仮名遣い旧字体のを読みたい場合は、やはり
古本屋で探す事になろうかと思われます。
この場合、はっきりとは申せませんが昭和30年に乱歩は
春陽堂の全集を出す際に新仮名遣い新漢字に校訂してます
ので遅らく、それ以後発売になった乱歩本は新仮名新漢字
になっているのではないでしょうか?

そんな訳で探すとなると昭和20年代以前に発行された物
になろうかと思いますです。

ただ、現在の書店には無いと言いましたが、春陽堂から平5
年に発行された「復刻版創作探偵小説集」全4巻と言うのが
紀伊国屋とか大きな書店では在庫の残っている処があるやも
しれません。もしなければ直接、春陽堂のHPからでも注文
すれば手に入ります。(少なくとも昨年暮れに春陽堂にメール
で尋ねたところ書店では品切れ扱いになっていても結構春陽堂
には在庫がある場合があるそうで、この復刻版も購入可能との
事でした。)

この復刻版の元は大正6年に発行された短編集ですが、なかな
か良いですよ。ただ「目羅博士の不思議な犯罪」や「蟲」が入
ってないのが残念なのですが・・・

それにしても乱歩の代表的な短編が味わい深い旧漢字、旧仮名
で読める素敵な本です。

Re: ご存知ありませんか?
投稿者 - 2002年1月21日02時42分
目羅博士 さん>

やっぱり「旧仮名遣い・旧字体」で書かれた本となると
在庫は難しいですよね。
でも、その平成になってから発行されたのは、
まだ望みがあるかもしれないので、とりあえず探してみることにします。

詳しい ご返答、ありがとうございました。

まだあります。
投稿者 アイナット - 2002年1月22日01時00分
もう遅いかも知れませんが、つけ加えておきます。
春陽堂の覆刻シリーズで、江戸川乱歩の単行本が4冊(「心理試験」「屋根裏の散歩者」「湖畔亭事件」「一寸法師」)出ています。詳しくはhttp://www.shun-yo-do.co.jp/index/tantei.htmlを参照下さい。まだYahooブックをはじめ、ネット通販も可能なはずです。
更には同じく春陽堂で、小酒井不木「恋愛曲線」、甲賀三郎「琥珀のパイプ」「恐ろしき凝視」も現行本です。

また沖積社では。夢野久作「ドグラマグラ」等の復刻版がいくつか手にはいると思います。

とりあえず未だあると思いますが、この程度で
54 「闇に蠢く」と「悪霊」の冒頭について
投稿者 松村武 投稿日 2002年1月4日16時34分
久しぶりに質問させていただきます。
今回の疑問は、「闇に蠢く」と「悪霊」の冒頭の件なのですが、「闇に蠢く」は船の中で見つけた忘れ物の原稿を、「悪霊」は未知の人物から買い取った原稿を、作者である「私」が発表した、という体裁を採っています。何故、この2作についてのみ、こういう体裁を採ったのでしょうか?別に、この形式を採り、「はしがき」を書く必然性があるとも思えず(「悪霊」は中絶したので不明、ひょっとしたら、そこに何か仕掛けを考えていたのかも知れませんが)、そのまま「私」の語りによる進行、或いは三人称のストーリーで始めても一向に差し支えないような気がするのですが。
そして、更に気になることは、この2作が中絶している(「闇に蠢く」は、後ほど完結させていますが)ことと、乱歩作品の中でも、最もオドロオドロしい雰囲気を持つ、という共通点があることです。単なる偶然なのでしょうか。
この2作、形の上だけでも「自分が書いたものではない」とすることについて、乱歩には何か意図するものがあったのでしょうか?例えば、「闇に蠢く」は人肉嗜好の話だから、ショックを和らげるため、飽くまで別の作者が書いた話、として、ワン・クッション置く配慮が必要だったとか?
ご存知の方がいましたら、ご教示願います。


Re: 「闇に蠢く」と「悪霊」の冒頭について
投稿者 桔梗 - 2002年1月10日19時03分
私のような素人がどうこう言うのも恐縮ですが(汗
松村さんの仰るようにワン・クッション置いたというのは有力な説だと思います。
私が他に思い当たるのは「ガリヴァ旅行記」やホームズもので、『直接「私」が関与したわけではない・間接的に聞いた』様式ですとリアリティが増すのではないかと。
ホームズではワトスン博士が関与していますがドイルの偽名(?)のような錯覚を起こさせるということで。
内田康夫氏の浅見光彦ものなどはよく「浅見の体験レポートを私が拝借して小説化した」という体になっていて、そういうつながりかなと思ったり。

余談ですが仮にワン・クッション説が真実として、「芋虫」に戦争に関するショックを和らげるクッションがなかったというのは……って脇道に逸れてしまいました(汗

Re: 「闇に蠢く」と「悪霊」の冒頭について
投稿者 松村武 - 2002年1月11日13時12分
桔梗さん、有難うございます。
そうですね、「ガリヴァ旅行記」は確か、リチャード・シンプソンなる架空の刊行者を設定した上で書かれていますね。これも、「ガリヴァ旅行記」の内容が内容だけに(とんでもないスカトロジーの話などもありますから)、スウィフトは物議が起きることを懸念して、こういう形式にしたのでしょうね。
僕が他に思い当たったのは、当時の自然主義文学、私小説の流行と、当時の一般的な読者のレベルを懸念した乱歩が、特に「闇に蠢く」において、他の私小説とゴッチャになった読者によって、作者の体験談と誤解されることを恐れたのかも、という点でしょうか。でも「悪霊」は中絶したので、この謎は永遠のものですね。とんでもない仕掛けがあったのかも、と思ってしまいます・・・。
53 教えて下さい!
投稿者 櫻澤紫月 投稿日 2001年12月16日02時16分
はじめまして。
子供の頃読んだ話のタイトルと、今現在も読めるかどうかが知りたくて書き込みします。

覚えているのが、小林少年が登場して車のトランクに隠れて敵のアジトへ侵入し、そこで捕らわれの身の女性を発見するのですが、生きたまま人形になる薬と言うのを注射(だったか飲まされたか)されてしまっていて、もう表面が固くなって来たみたいなことを小林少年に話す、というのだけなのです。

子供心に鮮烈で、もう一度読みたいのですがタイトルを全く覚えていないのです。ご存知の方いらっしゃいましたら、タイトルと、現在も読めるかどうかを教えて下さいませ。よろしくお願いします。


Re: 教えて下さい!
投稿者 アイナット - 2001年12月17日23時51分
少年ものはからきし専門外の私ですが、おそらくは「魔法人形(悪魔人形)」ではないかと思います。ポプラ社の児童書にあると思います。
って、かくいう私は本で読んで記憶はなく、ある方から頂いた最近のCDドラマで知っているのみなのですが、恐らく間違い有りません(汗)。詳しくは識者の方にお任せします。

独り言:少年ものもちゃんと読みたいんですが・・・(汗)

Re: 教えて下さい!
投稿者 素天堂 - 2002年1月16日22時04分
「魔法人形(悪魔人形)」大好きでした。
ある意味では、少年探偵団の一番妖しい作品ではないでしょうか。
確か、小林君の女装もあったし。
他の少年探偵シリーズは手放してしまったのですが、この作品は
手放せませんでした。

Re: 教えて下さい!
投稿者 ななこ - 2002年3月5日21時23分
ああなんていうか「魔法人形」、私には「悪魔人形」というほうがしっくりきますが。小学2年のとき、おませな同級生から「図書室におもしろい本があるよ」と言われ、手渡されたのがこの本でした。これが「海底の魔術師」とかだったらおそらく乱歩と私はそれっきりだったでしょう。これほどまでに妖艶で魔的で性的な本を7歳で読んでしまったことが、その後の人格形成にどんな影響を与えたかっていうと・・・。ちなみに私の学生時代の専門は児童心理だったんですが卒論のテーマこれにしてもよかったかも。それはともかく主人公の少女の危さと可憐さ、小林少年のこれ本当にいいんですかっていうくらいの妖しさは一読の価値有りです。ただ中盤以降がもうひとつなんだなあ。乱歩さん、お疲れだったんでしょうか。

Re: 教えて下さい!
投稿者 ササキ - 2002年6月27日22時13分
私も子供の時それを読みました。なんかコチコチになったら人生どうなるんだろーって子供心に真剣に考えましたよ。あと、水槽の中を少女が泳いでいるってのも鮮明に覚えています。あれってなんの本だったのかなー?同じ本なのかな。記憶が混ざっています。